2007年12月28日(金)
真言宗千光寺
 初詣客6万余人見込む
  迎春準備シンボル「驚音楼」すす払いを
すす払いをする人々
 年越しまで残り少なくなり、寺の町尾道では寺
院や神社でも大掃除が行われ、初詣客を迎える準
備が整えられている。東土堂町、真言宗千光寺
(多田義信住職)では27日午前、年末の風物詩に
もなっている鐘楼「驚音楼」(きょうおんろう)
のすす払いと境内の清掃が行われた。
 尾道の旧市街地が見渡せる鐘楼前に祭壇が設け
られ、多田住職(67)と真祥副住職(39)が集ま
った檀信徒ら20人と共に般若心経をあげて焼香。
笹ぽうきや雑巾を手に高さ約6mの鐘楼や梵鐘
(375kg)にたまった塵やはこりを払い落とし、
1年の汚れを丁寧に拭き取っていった(=写真)。
 驚音楼は「音に名高い千光寺の鐘は一里聞こえ
て二里響く」と謡われ、300年以上前の元禄年
間に刻の鐘としてつき始められ、現在も毎日夕方
6時の鐘として親しまれている。標高137mの
千光寺山の山頂近くにあって、鐘楼は1890年に建
て替えられ、玉の岩とともに尾道のシンボルにな
っている。
 志賀直哉の小説「暗夜行路」や歌人中村憲吉の
作品に登場、1996年には環境省選定の「日本の音
風景百選」にも選ぱれている。今回は西国寺から
生中継される大晦日夜のNHK番組「ゆく年くる
年」にもこれまでに3回登場している。
 除夜の鐘は午後10時頃から鐘をつく順番の整理
券が配られ、10時半頃から住職がお経をあげてつ
き始める。年が変わるまでに100打、新年にな
って8打をつく。鐘をついた400人までに干支
の福土鈴とみかんがプレゼントされる。
 初日の出は7時過ぎで、晴天なら大晦日に5000
人、元日に3万人、2日に2万人、3日に1万人
の初詣客がある見込み。
 多田住職は「食べ物などの偽装も相次ぎ、モラ
ルのない、人が信じられない世の中になってしま
った。私もこれからは宗教者として、言うべきこ
とは言っていきたい」と話していた。【幾野伝】



ニュース・メニューへ戻る