2007年9月19日(水)
尾道学サロン
 会場で「鞆の浦」談義も
  備後地方の古い絵葉書100点展示
鞆の浦絵図
展示の様子
 尾道の歴史・文化を市民の目線で紐解く活動を
している尾道学研究会(会長=天野安治・市文化
財保護委員)と尾道市が15日からの連休中、おの
みち街かど文化館で福山鞆の浦をメインにした備
後地方の古い絵葉書を紹介する『尾道学サロン』
を開いた。350人の市民や観光客が立ち寄り、
尾道や鞆の浦談義が繰り広げられていた。
 昨年9月、文化館そぱに向島町の立花郵便局か
ら古い丸ポストが移設されて1年が経つのを記念
したイベントで、天野会長を監修者とする研究会
内の「尾道絵葉書発掘プロジェクト」が市民から
古い絵葉書を集める過程で出合ったコレクターと
の共催で企画した。
 尾道をはじめ福山、久井、帝釈峡、三次、庄原
など備後地方の古い観光絵葉書約100点が並び、
かつての牛市の様子が紹介された久井に関する葉
書資料(天野コレクション)はとても珍しいもの
だと研究会では話していた。
 今回中心となった鞆の浦についても大半が大正
末期から昭和初期の絵葉書で、「備後鞆仙酔島と
市街の一部」や「備後鞆の津港全景」、「海上よ
り見たる鞆の津」が大きく引き伸され掲示された
(=写真下)。「瀬戸内海の仙境観光の鞆の浦」、
「瀬戸内海国立公園鞆の浦の美観」、「日東第一
形勝鞆の浦風景」など絵葉書セットもあり、仙酔
島や弁天島、対潮楼、鯛網などの見所をクローズ
アップ、湾曲した鞆港の美しさは別格であったこ
とを今に伝えるような内容だった。
 全国の景勝地の鳥瞰図を手掛けることで有名だ
った画家、吉田初三郎による昭和5年発刊の彩色
パンフレット「鞆の浦」(=写真上)なども注目
を集めた。
 会場には他に、山口真一さんによる志賀直哉や
中村憲吉、倉田百三などの初版本、林芙美子文に
よるアンデルセン童話「白鳥物語」(世界絵文庫)
なども展示され、手に取って読む来館者も多かっ
た。先年閉店した「平田公明堂」の万年筆が置か
れ、「早くて便利な電子メールの時代ですが、た
まには手紙(スロー・メール)を書いてみません
か?」という呼び掛けも行われた。
 古い資料を会場に持参する人もいる中で、「福
山でも福山学をやりたいので協力してほしい」と
いう来場者や「三原では資料を持参してもどこも
相手にしてもらえなかった」と語るコレクターの
御遺族が持ち寄った収集物には、鞆鉄道の絵葉書
など貴重な資料が含まれていたという。



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