2007年9月12日(水)
広響コンサートも
 デッサンや抽象作品も
  特別展「圓鍔勝三 彫刻のすべて」
展示の様子

天馬と天女
 尾道市御調町高尾、圓鍔記念館で特別展「圓鍔
勝三彫刻のすべて」が開かれている。11月25日ま
で。               [幾野伝]

 御調郡河内村(御調町)に生まれた彫刻家、圓
鍔勝三(本名・勝二)氏(1905〜2003年)の作品
を収蔵・展示し、彫刻一筋の人生を紹介している
記念館が、毎年秋に開いている特別展で、今年は
木彫やブロンズ、石膏、樹脂などによる62点を展
示。
 ほのぼのとした作風から来館者に人気が高いと
いう「北きつね物語より」(1981年、木彫)や、夫
人と出掛けたヨーロッパでの思い出を形にした
「ムーランルージュの夜」(1973年、木彫)など
常設作品にプラスして、1959年の第2回日展出品
の木彫「楽人」のブロンズ製のエスキース(試作
品)、柿や魚を描いたデッサン作品を初めて展示
した。
 圓鍔作品では珍しい抽象的な「鳥と海」(石膏、
1960年)、「白セメントの熱帯魚」(セメント・
タイル、1965年)などの他に、制作年は不詳だが
初期作品の「天馬と天女」の鉛筆デッサンとそれ
を基に形作った石膏作品(下の2つ)が並んで紹
介されており、その制作過程の変化も伝わってく
る。
 「北きつね物語」では、北海道への取材から帰
る飛行機の機内誌に走り書きしたスケッチも初め
て公開、圓鍔氏が同じ名前からコレクションして
いた「刀の鍔」も86点ガラスケースに並べた。
 「日本中の公園や駅前などに設置されている圓
鍔作品は、人と人との心のふれあいが表現され、
見る人の生活に潤いを与えている。今回は圓鍔芸
術の少し違う面にも触れて頂けるのでは」と宮迫
卓督館長。
 入館料は一般400円、高校生300円、中学
生以下と市内在住の70歳以上は無料。28日午後7
時からは同館エントランスホールで、広島交響楽
団アンサンプルコンサートが開かれる。クラシッ
クから歌謡曲、映画音楽14曲を披露する。一般
1300、小中高校生1000円。
 問い合わせはtel 0848-76-2888へ。

場所はこちらの「え」

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