2007年6月24日(日)
市立美術館
 夏休みで子供向け木工や絵画教室を
  30日から仏で半世紀活躍する村山密展
水辺の風景
 千光寺公園内の市立美術館が今年、夏休みに合
わせて子供向けの参加行事を計画している。今月
30日から始まる企画展「村山密(しづか)〜パリ
を描いて半世紀」を核に、「夏休みだ!わくわく
子ども美術館」をテーマに、小学生や中学生によ
り芸術に親しんでもらうのが狙い。 [幾野伝]

 藤田嗣治、佐伯祐三、そして「日本人の心でフ
ランスを詩う」、「パリの日本人、そして日本の
パリジャン」と賞されるパリ在住の洋画家、村山
密(1918年〜)の画業を回顧する。今回は出身地
の茨城に続いて尾道、そして長崎での作品展で、
尾道展は今月30日から9月17日まで。
 村山密は1954年に渡仏、藤田嗣治の知遇を得る。
一時帰国後の59年に永住を覚悟して再渡仏し、
サロン・ドートンヌ展初入選後に様々な展覧会で
受賞を重ねる。藤田嗣治でさえなし得なかった同
展の具象絵画部門部長に選任される。91年にパ
リ市名誉市民賞を受賞、97年フランス政府から
レジョン・ドヌール勲章が贈られた。今もセーヌ
川のほとりのアトリエで制作を続けている。
 「シャンゼリゼ」(1989年)や「北ホテル」
(1988年)、「ルーアンの聖堂」(1967〜73年)
など100点を展示する。中でもノルマンディー
地方の港町で、かつて尾道と友好の兆しがあった
オンフルール市を描いた1967年と84年の「オンフ
ルールの旧税関」2点、さらに2003年、同美術館
のリニューアルオープン時に開いた「印象派故郷
ノルマンディーの風景展」で出品した「ノルマン
ディーの港(黄色い帆)」(1985年)=写真の作
品=なども含まれる。
 子供向けの行事予定は次の通り。
[木工教室]8月4日午前9時から、小学生10人。
「自分だけのおしゃれな小物入れを作ろう」。木
工作家の平岡ユミオさんが指導。材料費1000円。
[お絵かき教室]8月11日午前9時から、中学生
以下の児童と生徒30人。博物館実習生が指導。無
料。
[ミュージアム・コンサート絵と音楽でフランス
を感じよう]8月12日午後2時半から、中学生以
下の児童と生徒50人。ピアノ演奏は佐藤友美さん。
無料。
[わいわいがやがやおしゃべり鑑賞会]7月8日、
8月12日、14日、15日、16日の午後2時から。
 いずれも受付け先着順で、付き添いの保護者1
人は無料で入館できる。申し込みは0848-23-2281
へ。
 企画展に合わせた記念講演会は、7月16日午後
2時から美術ジャーナリストの飯山雅英さんが
(仮題)「村山密とフランス」で話す。同館学芸
員による列品解説は、7月22日と8月26日午後2
時から。申し込みは要らない。

期間中公式ページ



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