2007年5月15日(火)
橋本家「明喜庵」の扁額
茶湯、日本の文化に触れる機会が増えたら...
 裏千家家元が揮毫、除幕を
  「これまでで一番うまく書けた」自信作
家元、新旧市長ら
明喜庵
 茶道裏千家の千宗室家元が「これまでで一番、
うまく書くことが出来た」という旧橋本邸茶室
「明喜庵」の扁額の除幕式と茶室披きが、13日
午前9時から尾道市久保二丁目の現地で行われ、
前日からの家元を初めて迎えての日本古来の伝統
文化行事に、観光尾道は大勢の和服姿の人で賑わ
いをみせた。
 昨年度の唯一の旧尾道市の新規事業という位置
づけまで加わった旧橋本邸の茶室の復元がなり、
茶室に掛ける「明喜庵」の扁額を裏千家の千宗室
家元が直々に揮毫、本人がその除幕式のためわざ
わざ足を運ぶという除幕式は午前9時から始まり、
家元と茶室などを市に寄贈した加登灰屋橋本吉兵
衛家当主の橋本宗利氏(広島ホームテレビ社長)、
淡交会尾道支部顧問で亀田良一前市長、淡交会の
長坂寿夫支部長、寺岡昭治市文化財保護委員、小
林海暢浄土寺長老らゆかりの人が出席。
 平谷祐宏市長が次の通り挨拶した。
 「爽籟軒(そうらいけん)庭園茶室「明喜庵
(みょうきあん)」の扁額除幕にあたり、一言ご
挨拶申し上げます。
 本日ここに、京都より裏千家坐忘斎(ざぽうさ
い)千宗室お家元をお迎えして、「明喜庵」の扁
額除幕式を執り行えますことは、芸術文化のまち
尾道にとりまして、誠に名誉なことでございます。
また、私にとりましても思い出深い記念すべき日
になりましたことを誇りに思います。
 千宗室お家元には、扁額をご揮毫くださり、衷
心より厚く感謝申し上げますとともに、除幕式に
ご臨席を賜り、重ねてお礼を申し上げます。
 さて、尾道の豪商が愛した茶室「明喜庵」は、
わが国に数例しかない待庵写(たいあんうつし)
茶室で、茶の湯を愛した先人からの素晴らしい贈
り物です。「明喜庵」は、まさに私の目指します
芸術・文化を生かした都市づくりにふさわしい本
物の文化施設でございます。港町尾道は、茶道を
いち早く受け入れ、大きく育んでまいりましたが、
多くの市民の皆様に「明喜庵」の利用をとおして
茶道に親しんでいただきますことを希望いたしま
すとともに、千宗室お家元をお迎えできましたこ
とを契機に、尾道の茶道文化がますます発展いた
しますことを切に願っております。
 終わりになりますが、この爽籟軒庭園茶室「明
喜庵」が尾道文化発信の拠点となりますことを祈
念いたしまして、ご挨拶とさせていただきます」。
 続いて、千宗室氏が、茶湯の心に触れながら肩
の凝らない形で日本の文化に触れる機会、その場
になったらよいと形式にとらわれない挨拶。
 橋本氏が「明喜庵」の謂われを語り、尾道市と
家元に礼を述べた後、「明喜庵」の扁額を家元ら
6人で除幕した。
 続いて、背をかがめても入りにくい「にじり口」
から家元と市長、橋本氏の三氏が茶室に入り、記
念すべき茶室披きが礼法通り行われ、記念すべき
一日となった。
 茶室披きまでの合い間、家元は橋本氏を相手に
「これまでで一番うまく(字が)書けたのではな
いか。下手な字を書くと橋本さんに怒られると思
ったから…」などと、明喜庵と橋本家に対する並
々ならぬ自身の思い入れを話していた。
 除幕式と茶室披きに先立ち、前日は市公会堂で
「尾道茶道文化講演会」が開かれ、多くの和服姿
の人で満席の盛況。講演会で平谷市長は次の通り
挨拶し歓迎の意を表した。
 裏千家坐忘斎(ざぽうさい)千宗室お家元をお
迎えしての尾道茶道文化講演会がこのように盛大
に開催されますことを、心よりお祝い申し上げま
す。千宗室お家元をお迎えできますことは、尾道
市にとりましてもこの上ない喜びでございます。
裏千家淡交会尾道支部の皆様のご尽力に厚くお礼
を申し上げます。
 また明日、茶室披きがございます「明喜庵」の
扁額の揮毫をお家元にお願いできましたことも、
本市にとりまして大変名誉なことでございます。
お家元には重ねて、衷心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。
 さて、千利休が確立したと伝えられる草庵(そ
うあん)のわび茶を港町尾道は、いち早く受け入
れ、大きく育んでまいりました。
 京都・伏見城内にあったと伝わる茶室が当地に
移築されたのも、尾道の人々が茶の湯を愛してき
たことを物語る証であろうかと思います。
 人々の生活のリズムが急なテンポになっている
今日、スローライフ型生活空間の都市づくり、茶
道の「日本的な美の世界」、「和敬静寂」の精神
が強く求められております。お家元をお迎えでき
ました本日を契機に、尾道の和の文化がますます
発展いたしますことを願ってやみません。
 最後になりますが、裏千家坐忘斎千宗室お家元
のますますのご活躍と裏千家淡交会(たんこうか
い)のご発展を祈念いたしまして、ご挨拶とさせ
ていただきます。

場所はこちらの「そ」



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