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2007年5月3日(木) 半世紀前の姿 祭越しに生活や風俗も 土本壽美さん撮影のベッチャー |
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懐かしいー。尾道大学地域総合センター(川田 一義センター長)が主催し、一宮神社総代会(藤 原俊之総代長)とベッチャー太鼓保存会(同会長)、 尾道学研究会などが協力、尾道市、山陽日日新聞 社などが後援する「ベッチャー祭二百年記念写真 展」が、土堂本通りの街かど文化館で聞かれてい る。3日から最終6日までは隣接する商業会議所 記念館広場で連動イベントも行われる。[幾野伝] 尾道大地域総合センターでは、「尾道学」の取 り組みとして、古書籍や文献資料の収集整理とデ ータベース化を進めており、その一環で今回はベ ッチャー祭にスポットを当てたもの。担当者の田 村禎英・美術学科講師が3月初め、写真家、土本 壽美さん(81)に協力を要請したところ、およそ 半世紀前の1954〜57(昭和29〜32)年のベッチャ ー祭をとらえたモノクロームの作品が百数十点あ ることが判明、その私蔵ネガフィルムの分析と合 わせて急きょ展覧会も企画した。 資料の中から田村講師が33点を選んでコンピュ ータ処理、110×160cmの大判と50×75cmの中判に プリント(=写真下)。作品にはベタ、ソバ、シ ョーキの三鬼を囲んで囃し立てる元気な子供達の 姿の向こうに、木造民家の瓦屋根や軒下、本通り や海岸通りの商店の看板など、今では失われた当 時の生活や風俗までもが写し出されている。 会場には年配を中心に市民、観光客が多く立ち 寄っており、「この頃は小学生だった」「この風 景は懐かしい」と当時を振り返る『尾道談義』が 繰り広げられている。 会場には祭りが始まった江戸期から伝わるべ夕 (武悪)とソバ(大蛇)、鼻の部分が折れて大正 期に替わったと伝えられているショーキ(猿田彦) の面も展示している(=写真上)。 既報のとおり、3日〜6日は明治2年と2年前 に制作した新旧の神輿を記念館広場に展示。4日 を除く午後には商店街を神輿が練り歩く。市内の 太鼓集団による競演がある5日と6日には、神輿 の前で三鬼と一緒に写真を撮ることも出来る。 一宮神社総代会では、合わせて「携帯ストラッ プ」と「クリアファイル」を二百年祭の記念小物 として制作。神社にて厄除祈願しており、クリア ファイルは三鬼の面顔をデザインした4カラーあ り、祭りの由来も記されている。会場と工房おの みち帆布で販売する。 商業会議所記念館は、通常休館の木曜日3日は 連休中とあって特別開館する。現在企画展「尾道 と北前船」が開かれている。 |