2007年4月11日(水)
「謡と囃子 旋律や緊迫感肌で」
  来月12日『尾道薪能』浄土寺阿弥陀堂で
ポスター
 第十六回尾道薪能が来月12日(土)夜、東久保町、
国宝の寺真言宗浄土寺境内で開かれる(雨天時は
研修道場)。今年は広島文化賞の受賞記念として
奉納、伝統文化の能と狂言が楽しめる内容になっ
ている。
 尾道足利氏ゆかりの会(村上隆会長代行)と尾
道薪能実行委員会(堀田克介委員長)の主催。
1345年建造の国重要文化財、阿弥陀堂を舞台に午
後6時開演する。
 シテ方観世流準職分で重要無形文化財能楽(総
合指定)保持者、吉田潔司さんが、室町時代から
続く古典劇の能について簡単に解説。狂言「呼声」
(茂山良暢)があり、夕暮れに合わせて薪に火が
入れられる。
 能の一部を謡いだけで演じる仕舞は「玉鬘」
(吉田潔司)と「小鍛冶」(井上裕久)、メイン
舞台の能はシテ方観世流準職分で潔司さんの長男、
吉田篤史さんが「花月」を披露する。
 「能は600年も昔の言葉で、解らなくても当
然。言葉を理解しようとするのではなく、大まか
なあらすじだけを頭に入れて観てほしい。謡や囃
子の旋律、緊迫感を肌で感じて頂ければ」と篤史
さん。能「花月」のストーリーは次のとおり。
 筑紫彦山の麓に住む僧(ワキ)が七歳の子供を
失ったことから、諸国修行の旅に出ていることを
語る。旅の途中、京の都清水で花見をしていると、
シテの喝食(かっしき=得度前の半僧半俗の少年
で、美しく知恵や芸能に長けた若者)が現れる。
小歌を謡ったり鶯を射ち落そうとしたり、清水寺
の謂われを曲舞にして舞ったりする。それを見た
僧は、喝食が行方不明になった自分の子であると
気づき、自分が親であることを告げる。喝食は喜
んで、七歳の時に天狗にさらわれてからのことを
掲鼓を打ち、ササラをすって舞う。その後親子一
緒に修行の旅に出る。
 大人前売り3000円(当日3500円)、大学生1000
円、高校生500円、「子供達に伝統文化に触れ
てほしい」と今年から中学生以下は無料にした。

チケット購入方法など詳しくは公式ページの「尾道薪能」で



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