2007年3月31日(土)
橋本邸
 「爽籟軒庭園」市名勝に
   茶室腰掛待合・砂雪隠は市重要文化財指定
全景
塀
 尾道市が今年度予算で復元改修している久保2
丁目、橋本邸の「爽籟軒(そうらいけん)庭園」
が市名勝、「爽籟軒茶室」が附属する腰掛待合、
砂雪隠(便所)とともに市重要文化財に指定され
た。庭園は4月下旬にオープン、茶室は5月中旬
の利用開始となる。
                 [幾野伝]

 2月に開かれた今年度2回目の市文化財保護委
員会(寺岡昭治委員長、19人)から市教委に答申、
このほど承認されたもの。「尾道市街地の中心部
で広大な当地は、江戸期から続く豪商屋敷で、多
くの財を投じて造られた庭園、茶室は瀬戸内有数
の港町、商都尾道の証しであり、多くの文人墨客
と交友した当時の経済人の高い文化度、茶園文化
の繁栄を伝える貴重な歴史的財産」と位置づけら
れた。
 「爽籟軒庭園」=写真上=は指定面積858平
方mで、橋本家からの市への寄贈部分は508平
方m、同家から市の購入部分が350平方m。
 橋本吉兵衛家の別荘地で、「竹下詩抄」に「爽
籟軒」の名で記載されている。自然石が地面に設
置され、長石などを組み合わせて廊下のように細
工した箇所もある。築山は4ケ所ある。かつては
潮の干満に合わせて水が流出入する機能があった
池は、中央部の東側に位置、石灯龍、井戸を配す
る構成で、周辺も自然石で組上げる奇抜な手法を
用いている。この池を境に南北で意匠が違い、様
々な手法で築かれているが、制作者や江戸時代の
特定時期については定かでない。
 市名勝としては因島白滝山につぎ2件目。
 「爽籍軒茶室」は3室で構成、瓦葺き平屋の64
平方m。国宝の妙喜庵待庵を模している。二畳隅
炉茶室、棚付き控えの間(板敷き一畳半)、六畳
床組棚水屋付きの和室、半間押し入れ付き一畳板
間・水屋、四畳半の茶室。腰掛待合は横4m幅92
cm、屋根は茶室同様の瓦葺き。砂雪隠は幅1m長
さ1・6m、中央部に円形のカメを配している。
 市重文の建造物としては16件目になった。
 これまで「刑務所の塀みたい」と言われて来た
外壁は、立ち木を切らずに生かした形で珪藻土に
よる和風で新しく築かれた(高さ2m)=写真下
=。
 爽籟軒の2件とは別に西久保町、正念寺(荻野
義正住職)の本堂天井画と附属の木造地蔵菩薩像
が市有形民俗文化財に指定された。



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