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2007年2月8日(木) 2期工事も計画 日立造船向島西工場、造船所として復活 船体ブロック生産始まる JFE加工商事 従業員200人、年商は40億円に |
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クレーンのライトアップや映画「男たちの大和」 ロケセットで脚光を浴びた日立造船向島西工場跡 地が本来の造船所として復活、5日竣工式を挙げ 船体プロックの一貫生産を始めた。 造船所から船体ブロックを受発注し一貫生産す る元請のJFE商事造船加工(原田典彦社長、資 本金3000万円)が日立造船から敷地12万4000平方 メートルを借り受け、工場は鉄骨平屋建て5棟を 購入した。敷地、工場は加工業者7社に賃貸した。 昨年8月から改造に入り電気配管工事やインフ ラ整備や工場改修、6基あったクレーンは大型の 100トンクレーンだけ残し撤去した。新たに工 工場を建てたら40億円いるところが半分の20億円 の設備投資で済んだ。最新の鋼板切断装置や日本 一大きい曲げ加工機械を導入した。 船体プロック一貫生産に参加する加工業者は当 初の6社から二ホンケミカル(三原市)が参画し 7社に増えた。備後海運(尾道市)が水切りや荷 役、鏃萬商事(尾道市)が鋼板のショットブラス ト、昭栄産業(尾道市)が鋼板NCプラズマ切断、 青木鉄工(兵庫県相生市)がブロック製作、イワ キテック(越智郡上島町)がブロック製作と鋼板 切断、尾道造船子会社の福山重機(福山市)がク レーン製造、ニホンケミカルが形鋼切断、曲げ加 工を担う。 従業員は当初200人でフル稼働すれば250 人に増員する。「造船がピークだった昭和40年代、 西工場に2700人もの従業員がおり、すごかった。 今は省力化で少数で対応している」(原田社長)。 月産2000トンで船体ブロック加工売上げは年商 40億円。第2期工事も計画し尾道水道に面した船 台を埋め立て準備を進めている。 原田社長は「JFEの鋼材を売るのに限界があ る。付加価値をつけて売るため船体ブロックの加 工業者のスキーム作りをおこない受発注を引き受 けた。我が社も加工業者も共に繁栄すれば、これ にこしたことはない」と共存共栄のシステムを構 築したと語っていた。 日立造船西工場は平成15年3月、造船部門が因 島工場に統合し閉鎖した。四国の造船所の進出話 や亀田市長がマリーナを整備しリゾート計画の青 写真を描いたり、活用を検討してきた。その後ク レーンのライトアップ、映画「男たちの大和」の ロケセットで観光スポットとして脚光を浴びてい た。本来の造船所として蘇り、地域活性化の一翼 を担い、歓迎されている。 |