2007年1月16日(火)
山波神明とんど
 穏やかな小正月祭りに
  350年伝統受け継ぎ家内安全願う 
大きなワラの塔
山波小生徒
 江戸の元禄期から350年の歴史がある尾道市
民俗文化財の「山波神明とんど祭り」が14日、市
立山波小学校のグラウンドで繰り広げられ、穏や
かな日和に誘われて町内外から1500人が集まって
小正月を祝った。
 町内10地区のうち今年は浜田と今免束の2地区
が祭り当番で、新年から青竹や稲わらを結束して
しめ縄やみかん、シュロで形作った干支のイノシ
シ人形、書き初め作品などを飾り付け、高さ13m、
重さ300kg近くある御輿型の大とんどを1基づ
つ制作した。山波子ども会と山波保育園も6〜10
mほどの一回り小さいとんどを3基作った。
 午前中に地区の代表者らが山波艮神社にとんど
を奉納、お祓いを受けたあと会場に運び、正午に
開会。山波小出身の尾道ケーブルテレビの旗手恵
美さんが司会をつとめ、浜田地区の頭屋、森本靖
人さんと今免東地区の頭屋、川ノ上澤門さんが多
くの人の協力でとんど飾りが完成したことに礼を
述べ、「笑顔で楽しい祭りにしましょう」とあい
さつ。来賓の小田和正・山波地区社協会長が「神
社や仏閣が多くある町ほど繁栄すると言われてい
る。どんなに世の中が変わっても、伝統行事は続
けていくべき」と語った。
 山波小の児童12人が「山波のとんどよー、よ
いせーそこせー」という囃子を唄うなか(=写真
左上)、法被姿の氏子衆や子供達によって担がれ
たとんどがグラウンドを勇壮に練り(=写真右)、
お互いが激しくぶつかり合った。
 夕方前に点火され、持ち寄った正月飾りなどを
入れながら、燃え盛る炎を前に今年1年の地域や
家内の安全、健康などを祈った。
 市内北部の御調町などでもこの日、各町内など
で作られたとんどが燃やされ、あちらこちらで煙
が立ち上っていた。
                 [幾野伝]



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