![]() |
2006年9月26日(火) 尾道を描く なかた美術館「美の形式−瀬戸内海の作家たち 水道を中心に大作を展示 国画会会員 尾道大学、塩川高敏さんが個展 |
|
![]() ![]() ![]() |
||
国展を中心に個展、グループ展を開き精力的に 創作活動を行っている尾道大学美術学科教授、国 画会会員、塩川高敏さん(58)=写真=が10月3 日から11月5日まで潮見町、なかた美術館で尾道 風景をメインにした個展を開く。 なかた美術館主催の「美の形式―瀬戸内海の作 家たち」の第4回目の企画展で「塩川高敏〜尾道 を描く」と題して100号以上の大作を中心に22 点を展示する。 6年前、横浜から尾道大学に単身赴任、駅前の 再開発ビルマンションに住み、毎朝4時に起き、 澄んだ空気と柔らから日射しを浴びた風景に魅せ られ筆を走らせた「水道の夜明け」(F120号、 写真上)。海面に浮かぶ山影ともども描いた 「小歌島」(F120号、写真下)。大林映画 「あした」のロケ地としてお馴染みの向島町兼吉 の竜王山を尾道水道を挟み描写した「春の島」 (M30号)など水道を取り入れた尾道の魅力をあ まねく伝えている。 雨季に水がたまりダム壅壁が水面に映し出され ている尾道大学近くの門田「ダム」(特寸115・ 4cmx259cm)、第2次世界大戦で毒ガスを製 造、廃墟と化した「大久野島」(F120号)な ど独自の視点と構図で活写された作品が出品され る。 「水に対する憧れや親近感が人一倍強く、イタ リアのヴェネツィア、エーゲ海、ベルギーフラン ドル地方のムーズ川とスケッチ旅行し水辺に佇ん でいました。尾道も同様な親近感を感じ、6年前 移り住んでからは尾道をテーマに描き続けていま す。空気が澄み、柔らかな日射しで雲がたなびく 風景に魅了されています」(塩川さん)と都会で は味わえない尾道のたたずまいを描き続けている。 [塩川高敏さんの略歴] 長野県小諸市生まれ、東京芸大美術研究学科油 絵を専攻し助手に。1979年、国展新人賞、83 年「記憶された風景」で国展会友優作賞、2年後 会員に推挙される。86年家族をテーマにした「樹 映」で神奈川県立近代美術館賞、89年「浮遊」で 東京セントラル美術館油絵大賞展優秀賞に輝いた。 シュールな心象風景を描き、日本経済新聞でたび たび作品が取り上げられ、評価が高まった。 風景画は東京芸大の先輩の宮下実、横森幹男両 氏と95年から3年おきに「ヴェネツィア」、「エ ーゲ海」、「フランドル」を描く3人展を開き、 04年は「静物」描く3人展も開催している。個展 は学生時代、長野県上田市山本記念館を皮切りに 東京セントラル絵画館、日本橋高島屋など6回開 いている。 |
転載責任者メモ:上の作品は東京で見たことがあるのですが、壁画のように
大きく、尾道にいるかのような迫力。ぜひ本物をご覧下さい。
余談:なかた美術館はほかの常設展も充実していますし、
カフェも綺麗でお薦め。カレーとケーキ・飲物のセットが
手軽で美味。希望すれば手入れされた庭にも出られます。