2006年4月15日(土)
推理小説も出版
千光寺道、「坂道写真館」の山中さん
 ロシア製カメラが80台も
  世界名器のコピーや軍用カメラ
カメラを手に山中さん
 千光寺道にある「坂道写真館」=山中仁さん
(48)経営=に80機種を越えるロシア製カメラが
展示され、カメラマニアを魅了している。館主の
山中さんは推理小説「ロシアンライカ殺人事件」
を自費出版するほど入れ込んでいる。
 ソ連崩壊後、ロシア製カメラが売りに出され、
インターネットで情報を得て次々に買いあさり、
気がついたら80台を越えていた。
 初めて手にしたのはライカコピーでたったの4
万円。ロシア製カメラはアメリカ経由で輸入して
いたのが自由経済に移行し安価で手に入るように
なった。
 功績のあった軍人に贈られた世界で800台し
かない望遠レンズがついた真鍮製の「フェドTV
SS」。外観がライカでレンズがコンタックスと
ライバル会社がくっついたカメラ。軍用のパノラ
マ専用、2つのレンズで写すステレオカメラと多
種多様。
 ロシアのカメラは謎めいており、本体はロシア、
精密な内部は旧東独という説や世界の最新カメラ
をコピーしたり、軍用に独自に開発したり入り混
じっており、その謎を解くだけでも楽しいという。
 「基本的には軍事技術の一環としてカメラの製
造がおこなわれていたと思います。良さは日本の
電子部品と違い、手作りで重厚感があることと値
段が安い。写りも真ん中に焦点があたり、周囲は
自然にぽけ、意外な出来映えで面白い。それに世
界中のコピーがあり、本物と比較しても興味深い」
(山中さん)と魅力に取り憑かれている。
 ロシア製以外にも日本製カメラを約100台所
有している。
 山中さんはアマチュアカメラマンだった父、俊
雄さんの影響でカメラに興味を持ち、小学校時代、
オリンパスペンを買ってもらい大学入学祝いに高
価なペンタックスMEをプレゼントされた。
 鉄道と山に惹かれ、山口本線、吉備線、山陰本
線、大井川鉄道のSLを追っかけ、鉄道マニアの
本に投稿、15点採用され常連の1人となった。大
好きな尾道風景をバックに貨物専用列車を写した
写真も採用された。
 愛着のあるロシアカメラを主題に推理小説「ロ
シアンライカ殺人事件」の本まで自費出版した。
 現在、どこでも博物館のプラットホーム尾道の
メンバーでライブドアのポータルサイトに尾道ム
ービーのプログを投稿している。
 「写真から動く映像で時代のドキュメントを撮
りたい。尾道はうってつけです」(山中さん)と
話していた。
 坂道写真館は土・日・月の営業で時間は午前11
時から午後5時まで。ゴールデン期間中の5月3
(水)、4(木)、5(金)の3日間は営業する。
入館料は100円。



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