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2006年3月30日(木) 高垣眸の特別展 「子供に夢と冒険心を」 人気作品『怪傑黒頭巾』の生原稿など |
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『怪傑黒頭巾』などで知られ、市制百周年をき っかけに古里尾道での顕彰と継承が本格的に始ま った土堂出身の劇作家、高垣眸(1898〜19 83年、本名末男)の命日(4月2日)に合わせ て、東土堂町の市文学記念室で特別展が開かれて いる。4月17日まで。 『ご存じ怪傑黒頭巾』や『怪奇冒険紅魚喇嘛』、 『地球を征服した蟻人』の直筆原稿をはじめ、処 女作の『龍神丸』(1925年)、代表作の1つ 『豹の眼』(1927年)、『銀蛇の窟』(19 29年)、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』(19 42年)、『ゼンダ城の虜』(1946年)、晩 年の『宇宙戦艦ヤマト』(1979年)、『燃え る地球』(1980年)など書籍14点、大学時代 から親交が深かった信岡都雉男さんに宛てられた 近況を報せる葉書や封書4点(信岡於菟彦さん所 蔵)などを展示。 原作でシリーズ化された映画『危うし!怪傑黒 頭巾』のポスター、同じく映画化された『豹の眼』 などを掲載したキネマ旬報の紹介もある。 眸は早稲田大学卒業後、初めは尾道出身の行友 李風と同じ新国劇の脚本部に所属、その後高等女 学校の教師を経て本格的な作家になった。「少年 倶楽部」に連載した『怪傑黒頭巾』が大ヒットし、 子供達を熱狂させた。移り住んだ千葉県勝浦でも 執筆のほかに青年劇団の演技指導など、地域文化 の向上に協力したと伝えられている。 市シルバー人材センターの観光ガイドをつとめ、 文学記念室でも積極的に研究を重ね解説している 高垣俊雄さんは、眸を少年冒険小説家と呼び、 「子供に夢と冒険心を与える作品は、勧善懲悪で 悪に対する正義感で元気づける。ぜひ今の子供達 にも読んでもらいたい」と話している。 [幾野伝] |