2006年3月4日(土)
きょうオープン
 町の歴史や個人の思い
 常設展と企画展を商業会議所記念館の1階で
福助看板
万年筆
(一部既報)4日午前10時にオープンする土堂1
丁目、本通り商店街にある「尾道商業会議所記念
館」(入館無料)の1階に展示される資料などは
次のとおり。それぞれに町の歴史や個人の思いが
こもった資料がいよいよ日の目をみることになる。
 常設展示物(16点)は、市重要文化財の記念館の
建物概要をはじめ、尾道商工業と1892年に全
国で18番目に認可された尾道商業会議所(商工会
議所)の歴史解説、1894年に刊行された年報
に掲載の第一回報告書、大正末年に向島から尾道
市街地を写した遠景、今回復元の資料としても活
用された会議所議場内の当時の写真、さらに国の
登録有形文化財に登録されている旧甲府商業会議
所など全国の古い会議所についても触れている。
 既報のとおり、大正〜昭和初期につくられ、商
業会議所で使っていた金庫には、尾道中浜通りに
あった度量衡金庫製造販売、美濃貞本店のマーク
があり、ダイヤルも数字ではなく「イロハ..」で
記されている。「福助」の看板(=写真上)は、
ガラスケースに収められた。土堂にあった足袋販
売中国地方総本店末房商店に掛かっていた看板で、
やはり大正〜昭和初期に漆喰で作られている。一
時は廃棄も考えられていたものだが、市民による
熱心な保存活動がやっと実を結んだことになる。
 初回の企画展では、第六十六国立銀行(広島銀
行)や住友銀行、尾道貯蓄銀行(尾道銀行)、山
陽鉄道などについて紹介。尾道で電話回線が開通
して3年後の1909(明治42)年の電話帳(個
人蔵)では、「加人数は尾道局333、福山局
160、糸崎局26」との説明書きも。旧市街地の
鍛冶屋町や畳表問屋のなごり、向島町の瀬尾櫓工
作所、浜問屋の初市なども今昔物語としてまとめ
てある。
 専門店だった元平田公明堂の平田廣志さんが所
蔵している昭和初期の手作り万年筆約30本も並べ
られている(=写真下)。
 今後はほぽ4ヵ月ごとに「商人の自治都市」、
「尾道と北前船」、「豪商の町尾道」などのテー
マで企画展をしていく。
                 [幾野伝]

場所はこちらの「お」



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