2005年12月28日(水)
尾道のシンボル
 刻の鐘をすす払い 1年の煩悩と共に
  千光寺「驚音楼」で迎春準備整う 
千光寺驚音楼すす払い
 今年も終わりに近付き、新年を迎える準備があ
ちこちで見られる。尾道のシンボル、東土堂町の
真言宗千光寺(多田義信住職)では27日午前10時
から、鐘楼「驚音楼」の大掃除が行われた。
                  [幾野伝]
 鐘楼前に祭壇が設けられ、多田住職(65)と真
祥副住職(37)が檀信徒ら15人と般若心経をあげ
て焼香。竹ぽうきを手に鐘楼や梵鐘にたまった1
年分のほこりや塵を払い落とし、雑巾で丁寧に拭
いていった(=写真)。長江小の子供たちも手伝
った。
 「音に名高い千光寺の鐘は一里聞こえて二里響
く」と謡われ、300年以上前の元禄年間から刻
の鐘として撞き始められ、現在も夕方6時の鐘と
して親しまれている。千光寺山(標高137m)
の山頂近くにあって、1890(明治23)年、竜
宮づくりの鐘楼に建て替えられて、玉の岩ととも
に尾道のシンボルになった。志賀直哉の小説「暗
夜行路」や歌人、中村憲吉の作品に登場、1996年
環境省選定の「日本の音風景百選」にも選ぱれて
いる。
 除夜の鐘は、大晦日午後10時ごろから鐘を撞
く順番の整理券が配られ、10時半ごろから住職
がお経をあげて撞き始める。年が変わるまでに1
00打、さらに新年になって8打撞く。鐘を撞い
た参拝者には、干支の福土鈴とみかんが進呈され
る。
 「今年は全国で色々な事件が起こった。列車事
故や建物の偽装、いずれも人命軽視で利潤追求の
みのもうけ主義。こういう事件が起きない社会を
つくるために、我々宗教者も努力しなくてはいけ
ない」と多田住職。今年は62年振りに境内の鎖行
場を復元、「来年も参道の整備やまだ眠っている
奇岩の調査発掘をすすめたい」と語っている。
 晴天ならば、大晦日から3が日、約6万500
0人の参拝者が見込まれている。

ロープウェイで山頂に向かうと途中、右前に見えます



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