2005年11月20日(日)
「なかた美術館」
 オンリーワンなど故人の理念を継承発展
  地域密着 イメージ一新、再出発
   小・中から高、尾大まで無料開放に
坂本社長、中田富美さん、小林和作室
 絵のまち尾道にあって『本物の文化』を孤高に
かたくなに守ってきた「なかた美術館」(潮見町)
が、「地域に密着した美術館」をめざしリスター
トする。故中田貞雄元商議所会頭のコレクション
が広く市民に開放されることになる。
 ナカタ・マックコーポレーションでは18日夜、
なかた美術館で教育・美術関係者と地元報道陣と
の懇親会を開いた。
 坂本雄二同社々長が挨拶。中田貞雄会長は常々、
スモール・イズ・ビューティフルとオンリーワン
を理念哲学にしていた。この本社ビルも何処から
見ても美術館とレストランにしか見えないが、そ
れが中田会長の考え方だった。
 同時に、企業の社会的貢献も言っており、その
意味で「なかた美術館」を地域に開かれた美術館
として再出発させるので、皆さん方の理解と協力
を得たいと述べた。
 運営に携わっている中田富美さんが、地域に密
着した美術館の運営について説明。
 1.入館料の見直し(1000円→500円)を
検討中に、市教委生涯学習課より市内の小中学生
の入場料無料化の要請があり、それに応えると同
時に尾道で学ぶ学生が何度でも足を運べるように、
市内の高校および尾道大学の学生も無料にする。
 2.「小林和作記念室」を新設し、市民に愛され
た和作先生の画業の功績を紹介する過去の部屋で、
先生を知らない若い世代が絵を通じて小林和作と
いう人物に出会える場になってほしい。
 3.現在第三回を開催中の「美の形式〜瀬戸内海
の作家たち」展を今後も継続し、地元を中心に活
動する作家に展示の場を提供。作家と来訪者の交
流の場としても利用してもらい、将来的にも尾道
の文化に寄与したい。
 この3つをスタートの柱として、尾道の人から
愛され、また全国はもとより海外からお客様が来
られても恥ずかしくない美術館になるよう努力し
たいと延べ、今回アドバイザーをつとめた村上選
さん(現在、個展を同館で開催中)と大崎義男さん
(ビサンゼセッション)の2人を紹介した。
 村上さんは小林和作記念室について語り、大崎
さんは「尾道に本物が少なくなっていく中で、こ
の空間は本物である」と話した。
 山北篤教育委員長が児童・生徒や市民に開かれ
た英断に謝辞を述べ、石田克彦美術協会長(文化
協会長、白樺美術館長)が和作忌(11.4)に続いて
小林和作記念室の創設に敬意と謝意を述べた。
 乾杯の発声で平谷祐宏教育長が、今の教育では
「3つの間」すなわち『空間・時間・仲間』の大
切さ重要性が言われているが、そのいずれもがこ
の場所にはあると無料開放を素直に喜んだ。
 入口に向かって正面がレストラン『ロセアン』。
夜も営業をしている(コース5000円、7000円)。
 右(北)側が催し用の展示室で、2階には中田
コレクションの名画と国内外の大家が描いた尾道
やバラを中心とした花、さらに奥まった一室に和
作記念室(写真)が設けられている。
 プラジリエ(第一回絵のまち四季展)やアイズ
ビリ(中田貞雄氏の肖像画や尾道風景も)など巨
匠にわざわざ尾道を描かせているところが他のコ
レクションと全く異なる。
 故人が何度も足を運び迷いに迷って購入を決断
した(初期)という林武の「バラ」の花が群を抜
いて光彩を放っている。
 中田富美さんは「一枚一枚の絵に父の物語があ
りますから..」と収蔵品への想い入れを語ってい
た。
 写真右上が坂本社長、左が中田冨美さん。下は
この度新設された「小林和作室」。

なかた美術館のホームページ



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