2005年11月5日(土) 秘蔵の仏殿様厨子を公開 改築した吉原家住宅で特別展 |
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江戸時代に建てられ、農家では日本で最も古く国 の重要文化財に指定されている向島町江奥、吉原家 住宅(吉原久司当主)の主星を昨年改築、一般公開し 1年経ったのを記念して特別展を開いている。 初日の3日、小雨混じりのなか、歴史や文化財に 関心のある愛好家が三三五五訪れ、吉原家を守る会 の藤田久登さん(前町文化財保護委員)から説明を 受けていた。 特別展は吉原当主が大蔵をギャラリーに改造した 230平方mの部屋で開かれ、めったに見れない秘 蔵の県重要文化財「仏殿様厨子」を公開。木造漆塗 りで正面は桟唐戸で室町時代の唐様仏殿建築の様式 を表している。中に納められている直径10cmの銅鏡 は吉原家の家紋橘と山水の絵が描かれ、土佐の三筆 とも言われ、歴史上謎の事物として考古学者が興味 を抱いている藤原光長の名前が刻みこまれている。 藤田さんが訪れた名古屋城や三河でも光長の銅鏡が 見つかっており、「平安から鎌倉時代にかけ彫金作 家として名を成し、この地方まで作品が及んでいた のでしょう」と藤田さんは説明していた。 吉原家と同様、国や県の重要文化財に指定されて いる岐阜県、野原家や茨城県、太田住宅など全国各 地の古い民家の写真も展示している。 特別展は11月6、13、20、23、27の日曜、祝日に 開催、入場料は300円。 |