2005年10月27日(木)
『尾道遺産』の商品化
表具師が「帆布」に技術を加えブックカバー
 表紙絵に秀策の「耳赤の一手」
  全15点カラーで玉蘊やライトアップも
ブックカバー3点
 逆境に置かれている地方(地域)の閉塞感を、
自らの力で打破しようと、尾道にあって″孤軍奮
闘″の頑張りをみせているNPO法人工房おのみ
ち帆布(木織雅子代表)が、2市3町の合併まで
を睨んで新作の帆布を使った「ブックカバー」3
点セットを製作した。因島が生み尾道が育てたと
いっても過言ではない本因坊秀策を顕彰している
ところがなんとも″憎い″。
 写真の3点セットは、縦が15・5センチ、横が
11センチの文庫本サイズ。
 向東町の表具師軸源(津口知幸さん)の製作。
帆布シリーズとしてこれまで、帆布はがき(全16
色)、桜の香り付き帆布はがき、キャンバス屏風、
帆布引き手座のほか帆布ブックカバーも手掛けて
きた。今回はこれの新作になる。
 このプックカバーには、表紙を小さくあしらっ
た同じく帆布製のしおりまでが付いており、お値
段は手づくりと文化度を加味して1つ2100円。
 津□さんによると、尾道不定形興行のメンバー
ら現代アートの作家も含め現在15種類のブック
カバーを製作中という。本紙既報の『尾道遺産』
にいたく共鳴し、このプックカバーの表紙を「尾
道遺産」を代表するものとして、今後もシリーズ
で製作していきたいと話す。
 表紙の裏の部分がこのプックカバーの真打ちと
もいえるもので、昔の日本のリサイクル文化だっ
た襖の下張りの発想(貴重品の高級和紙の再利用)
から「古事記」の1節を印刷している。
 また、プックカバーの中には、表紙の説明書き
ともいえる「口上書」(菰蓄)があり、右端の平
田玉蘊「鹿図」では、「尾道が生んだ閨秀画家平
田玉蘊」の年譜、画歴、顕彰事例や玉蘊忌までを
「一枚もの」の中で簡潔に紹介している。
 この「鹿図」と「クレーンのライトアップ」は
カラーで、囲碁は文字通りの″白黒″になってい
る。

閨秀(けいしゅう)=学芸にすぐれた婦人(広辞苑第5版)



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