2005年10月6日(木)
『未来心の丘』
 5周年と景観大賞受賞祝いを
  自然回帰「周りとバランス取れてきた」
母子像

光明の塔
 来年1月、尾道市と合併する豊田郡瀬戸田町、
耕三寺博物館の彫刻庭園『未来心の丘』が、8日
で開園5周年を迎える。イタリアでのMAA大賞
を受賞したのと併せて同日午後、記念式典を開き、
イタリア歌謡「カンツォーネ」のコンサートで祝
う。
 『未来心の丘』は、尾道にも馴染みの深い甲山
町(現在世羅町)宇津戸出身で、40年に亘ってイ
タリアを拠点に活動している環境彫刻家、杭谷一
東さん(63)が12年掛けて制作。瀬戸内海が見
渡せる約5000平方mの丘に、イタリア・カッ
ラーラ産の大理石をコンテナ船で運んで来ては積
み上げて、大小さまざまなモニュメントや広場、
道を配して、2000年に第1期エリアが開園し
た。これまで5年間で国内外から約180万人が
訪れている。今年6月、天然石の特性を活かした
建築物、デザインなどに贈られるMAA(マーブ
ル・アーキテクチュアル・アワード)の都市景観
部門で大賞を受賞、世界的に高く評価を受けた。
 丘の一番上にそびえ、作品の起点となった「光
明の塔」(=写真下)を設置したのが約18年前。
「ここから全てが始まりましたが、私に力を試さ
せて頂いた耕三寺さんに感謝したい」と杭谷さん。
「今回の受賞は、世界で1つしかないものを創っ
たことへの評価だから自信を持て−とイタリアの
多くの人に励まされました」と喜び、「人間の心
が自然に帰ってほしいとの願いを込めていますが、
5年経って石も馴染んできました。瀬戸内や周り
の樹木の緑、自然とのバランス、コントラストが
取れてきました」と話している。
 耕三寺孝三館長(51)は「やっと庭園の存在を
知られるようになり、若い方の来園が増えてきて
います」と語る一方、寺境内を訪れたうちのまだ
5〜6割の人しか丘へ上がって来ていないことか
ら、誘導方法など今後の課題もあるという。
 現在、植栽などを改修している「蓮池の庭」に、
新たに杭谷氏によって大理石の「母子像」(高さ
1・2m)が設置された。試練という岩の上に立
つ少年を、かたわらの母親が優しく見守る姿が具
象で表現されている(=写真上)。
  一般も参加できる記念式典は、午後1時から
とジャズの融合ステージを披露する。
 本紙が取材中にもわざわざ訪れたというスペイ
ンとロシアからの若い男女がゆっくりと丘を散策。
作者が目の前の杭谷さんだと知ると、とても驚い
たようすで、「これだけの大きな物をあなた一人
で創ったのか」と感激していた。
 入館料は一般1200円、高校生700円、中
学生以下は無料。
問い合わせはtel 0845-27-0800へ。
                 (幾野伝)

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