2005年6月29日(水)
尾道市議会が結論
「用地を買い取るしか他に方法がない」と
 苦渋の選択『全会一致」』
  共産党独自に積算。法外な要求とはいえず
 尾道市6月定例会は最終日の28日、注目の駅
前高層マンション建設予定地の買い取り予算(開
発公社が5億8704万1000円を予算措置す
る債務負担行為)を全会一致で賛成して可決した。
 共産党議員団(寺本真一代表、3人)は24日
の建設委で、賛否の態度を保留(退席)していた
が、寺本代表らが独自に「積算根拠」を算出した
結果「法外な要求ではない」との結論を得たこと
と、世界遺産登録をめざす尾道らしいまちづくり
を推進していくためには『マンション用地に買い
取るしか他に現実的方法はない』との議員団の合
意に至ったものとみられている。
 本会議での住田哲博議員の「討論」中、関連部
分の要旨は次の通り。
 『議案229号、一般会計債務負担行為の補正
予算について見解を述べておきます。
 この議案はJR尾道駅東の高層マンション建設
予定地を、5億4千万円かけて土地開発公社で購
入するために、債務負担行為の額を金利も含めて
5億8千万円増額しようとするものです。報道に
よれば、4月18日に建設計画を知った亀田市長
は、26日に地元の住民代表が「地元として建設反
対の運動をしたい」と市に申し出る6日前の20
日には、早々と買い取りを指示しました。この判
断を下したときから今日までの市の取り組みは、
買い取りに向けてまっしぐらというものでした。
地元町内会が中心になって進めた不動産会社の社
長に向けた「建設中止を求める」署名に全面的に
協力はしましたが、それも買い取りを前提にした
もので、その上不動産鑑定士による正規の不動産
評価も持たず臨むわけですから、相手から見れば
これほど御しやすい交渉はありません。そうして
おいて、買い取り価格の積算根拠は「業者との信
義を壊し、買い取りができなくなる」の一点張り
で、市民はもちろん議会にも示さないまま議決を
求めるわけですから、住民本位とは程遠い姿勢に
終始したといわなければなりません。建設委員会
でこの点を厳しく指摘した寺本市議の自宅に、市
民の方から電話があり、「私たちの税金を使うの
に市はなぜ積算根拠を示さないのか。周りの人も
同じように言っている」と怒りを込めた激励の電
話があったことを紹介しておきます。
 「街づくりは人づくり」と言われます。私たち
が知る限り、行政主導の「俺について来い」式の
まちづくりは決して成功していません。私ども議
員団は、この議案が急濾だされたため市民世論を
把握すべく、2日間にわたって電話による聞き取
り調査を行い、453人から回答を得ました。結
果は委員会でも紹介しましたが、建設反対が68%、
賛成は5%。買い取り賛成が10%、反対が33%、
判断できないが55%というものでした。建設反対
が7割近くにものぽったことは、短期間に3万人
近くの署名が集まったことに符合しており、ここ
には街づくりの際に依拠すべき、市民の郷土尾道
に対する思いがはっきりと読み取れます。絶対多
数の市民は尾道らしさを壊す高層マンション建設
には反対しながらも、6億円近くも税金を使って
用地を購入することに戸惑いを感じているのです。
結論を延ばせばそれだけ金利がかさむという事情
があるにせよ、このような状況を考えれば、タイ
ムリミットを設けた上で、市民的な議論を保障し
その納得の上で結論を出すべきではなかったでし
ょうか。4月から今日まででも2か月あったわけ
ですから、十分とはいえませんが、その気になっ
て取り組めばできないことではなかったと思いま
す。
 私どもは、市民的な議論を欠いたままの行政主
導の取り組みを了とすることはできませんが、事
ここに至っては、尾道らしさを大きく損なうマン
ション建設をみすみす認めるわけにはいかないと
いう一点と、価格については、独自に入手した様
々な資料から類推するしかありませんが、その限
りでは、法外な高い買い物とは言い切れませんの
でこの議案に賛成するものです。
 その上で2点提案しておきます。1つは用地の
今後の活用についてです。今度は時期がたっぷり
あり、市民の税金を5億8千万円も投入するわけ
ですから、今後の活用は行政主導の青写真主義の
拙速は避け、議論の場を設けて幅広く市民の要望
や意見を出し合い決めるべきということです。も
う1点は、景観条例も含めて今後の街づくりにあ
たっては、マンション建設への賛否の違いを乗り
越えた全市民的な議論を起こすべきということで
す。市民の中には、いくらかでも空洞化する旧市
街地の人口増になるのではないか、それが商店街
の活性化にもつながるのではという、善意から今
回のマンション建設に賛成した人が少なからずあ
るわけです。そのような人々の懸念や不安が率直
に出し合え、それに応え得る街づくりの議論を市
民的に起こしていくべきであります。そうすれば
災いを転じて福となすこともできるわけで、その
方向を粘り強く追及することを第一の点に合わせ
て求めておきます』。
 他の5会派も買い取りには賛成(反対しなかっ
た)したものの、厳しい意見・要望を付した。
 しかしながら、予想外とも言える「全会一致」
で相手先の信和不動産に対しても誠意を示したこ
とになった。
 今後、景観行政を推進していく上でも、この全
会一致は大きな意義を持っている。
 また、健全野党色(是々非々)の立場を貫きな
がらも「市長与党」の看板を降ろしていない共産
党としては、苦渋の選択とも言える賛成によって
改めて「与党」色を鮮明化したといえる。

転載責任者メモ:今回の"結論"が出たので、政治ネタですが転載しました。
        このあとに「類推の積算根拠」が書かれています。
        詳しくは地元で記事をご覧下さい。


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