2005年5月22日(日)
大林宣彦監督
 映画《理由》がW受賞を
  「日本映画批評家大賞」と「藤本賞」
大林監督
 映画作家、大林宣彦監督(67)が2004年度の
第14回「日本映画批評家大賞」の監督賞、さらに
第24回「藤本賞」の奨励賞を受賞した。いずれも
最新作の映画《理由》が高く評価されたもの。
 《理由》は宮部みゆきさんの長編ベストセラー
小説を原作に、東京・荒川区の高層マンションで
起こった殺人事件をもとに膨大な人間関係から現
代社会を浮かびあがらせた作品。2004年度キ
ネマ旬報ベスト・テンの日本映画第6位にランク
され、ベルリン映画祭で招待上映されている。
 大林監督にとって日本映画批評家大賞は、19
92年《青春デンデケデケデケ》の作品賞以来で、
藤本賞は一昨年、前作《なごり雪》でパートナー
の大林恭子プロデューサーに贈られた特別賞に続
く朗報となった。
 批評家大賞は12日にカナダ大使館で授賞式が行
われた。藤本賞は来月2日都内で表彰式がある。
 映画《理由》は先月末、すでにDVD(ビデオ)
化され販売、レンタルされているが、古里尾道で
は今回のW受賞を記念して、市民による上映会が
計画されている。
 批評家大賞の授賞理由として、評論家の白井佳
夫さんは次のように称えている。
−−宮部みゆきの映画化は不可能といわれた異色
の構成の小説「理由」を、107人の登場人物群
を駆使した破天荒で複雑なドラマにして、現代社
会に生きる日本人の生活を、複眼的に映像化して
みせた、スケール雄大な映画作りが素晴らしかっ
た。
 謎めいた1つの殺人事件を解明しながら、それ
に関係する何十組もの人間群像を並行的に描いて
いき、いわぱ映画何十本分ものドラマを同時進行
させていくという構想は、大林映画がいきついた
新しい実験であり、日本映画が達成させたまった
く新しい映画の冒険であった。
 しかもそれを、前衛的な芸術映画風にやったの
ではなく、万人が見て面白い手に汗にぎる人間ド
ラマとして、1本の映画にしてみせた大林監督の
剛腕は、目をみはるものがあった。映画的なセミ・
ドキュメンタリーの手法と、テレビ的な再現ドラ
マの手法を併用し、ノーメークアップの俳優たち
を使って、日本人総ての心の奥底にある、不条理
な「影」のような部分が、クローズアップされて
いく壮観!−

 母校土堂小で
 来月1日講演

 大林監督は来月1日、母校土堂小学校の創立1
05周年記念式典に出席、「土堂小に寄せる想い」
と題して講演する。現在監督は、次回映画作品に
向けて脚本を執筆している。
注・講演は一般公開するものではないと思われます。

転載責任者メモ:映画館で観て、DVDで観ました。3時間近くある映画で
        2回目も時間を忘れて観た映画は過去になかったかもしれま
        せん。"大林さんだから"を差し引いても、本当に面白かった。

        映像や音楽の挿入も新しかった。しかし、新しいのに、ちゃんと
        大林さんらしい。多分監督名を聞かずに観ていても「大林さんでは」
        と分かる。過去を捨てたのではなく生かして一歩出た、という感じ。

        DVDはメイキングの特典映像が、これまた面白いので映画館で
        観た方も観る価値ありかと。


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