2005年5月11日(水)
JRと尾道市の間
 基本的な考え方で双方に大きな乖離が原因
 「交渉はあった」と謝罪(?)
   岡山支社長「四者協議の場を設ける」と約束

完成予想図(右マンション合成)
 JR西日本の西川直輝岡山支社長ら三人が、大
型連休明けの9日午後1時、市長室に亀田市長を
訪ね、公開質問状に対し口頭で市長に答えた。こ
の中でJR西日本としては、尾道市に対しJR用
地の購入と他へ売却する案件については何度か協
議を投げかけており「いきなり業者に売った」と
いわれる点については心外であると″抗議″。亀
田市長も自分がその報告を受けていなかった非を
認めたものとみられている。
 亀田市長は10日朝、JRの言い分は承った。問
題はあの土地に高層マンションが建設されること
であり、その点についてはJRの方から「JR西
日本と仲介の大手不動産業者、信和不動産と尾道
市の4者による協議の場を設定したい」との回答
があり、JRとしての誠意が示されたことに感謝
している旨を話した。
[解説]期間としては14〜16年度にわたってにな
ろうが、JR西日本と尾道市の担当者の間で何度
か「市が買わないか」、「市が買わないのなら、
他へ売るしかない。それでもよいのか」といった
レベルのやりとりがあったことは十分、予測でき
る。
 このレベルの話を、担当部署がいちいち市長、
助役らまで上げていないこともまた予測の範囲内
である。
 要は、こういった話をしたとか、どこまでした
かといったことではなく、その『話の前段』で双
方の考え方に天と地ほどの開きがあったことが、
今回の原因になっている。
 尾道市の方は、JRとしては顧客のための駐輪
場とか、元々あった公衆トイレなどをJR用地に
設置すべき、してほしいという立場で、これは多
くの市民・利用者要望とも合致している。
 これに対して、JR東海と比較して悪条件下の
経営を余儀なくされている西日本としては、売却
できる土地に、自ら資本投下して公共施設を設置
するという発想が、民営化と同時に消滅している
ということ。
 金の出入りの「上下」で算盤を入れれば「4億
から5億円」の差が生じてくる可能性もあり、民
間のJRとしては当然、売却しか念頭にないこと
になる。
 この双方の決定的な立場の違いが、大きな齟齬
となり今回の事態を招いた(誰がどうという問題
ではなく)とみるのが自然であろう。
 JR西日本の福知山線転覆脱線事故の大惨事で、
7日夜のTV「プロードキャスター」の中で、外
国人が「責任は民営化した政府にある」とコメン
トしていたが、まさにそれと全く同じ延長線上に
あるとしか言いようがない。「親方日の丸の三公
社五現業に、税金を野放図に注ぎ込まない」とい
う意味での民営化には成功した(中曽根行革の評
価)が、「独占状態をそのままにして民営化した
ことが、真に国民の利益・サービス向上になった
か」といえば、そうなっていないというのが国の
民営化であり、そのことが時あたかも郵政民営化
で『同じ愚を繰り返そうとしていないか』という
問題提起と受けとめなけれぱいけないであろう。
大きな犠牲を払って..。

 建設反対署名が始まる
  経済同友会も反対アピール

 旧市内を中心にして、「マンション建設中止」
を求める署名運動が始まっている。
 尾道の景観を守る会(山本光雄代表)が次の趣
旨で賛同を呼び掛けている。期限を5月20日(金)
に設定している。
 フェリーが行き交う尾道水道、国宝をはじめ数
多くの文化財を有する寺院など830余年の歴史
を凝縮した尾道三山周辺の景観はまさに絵になる
まち尾道ならではの美しさを醸し出しております。
市では、こうした歴史的資産や景観資源を活かし
たまちづくりを進めることを通して世界遺産登録
を目指しています。
 このような中、(株)信和不動産はJR尾道駅東
側にマンションを建設しようとしています。
 マンションが建設されれば、先人から受け継い
だ尾道ならではの文化の薫り高い景観が大きく損
なわれます。
 我々、「尾道の景観を守る会」は、マンション
建設中止を求め署名活動に取組んでいますので、
皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
 また、提言団体である広島経済同友会尾道支部
(田中康貴支部長)も9日に役員会を招集し、「ヴ
ェルディ尾道駅前」(マンション)建設反対の声明
を次の通り発表した。
 経済同友会は経済人の立場で産業経済対策・地
域開発など幅広い分野で研究・提言をする団体で
あります。
 今年の広島経済同友会尾道支部では1.広域合併
都市の研究2.中国横断自動車道尾道松江線の開通
促進と経済効果の研究と提言3.世界遺産登録を目
指す市行政への協力を提言の3大テーマとして掲
げています。
 この度、尾道駅東側の元JR敷地に12階建ての
高層マンション建設計画を知り、経済同友会の会
員からも反対の意志表示をし、具体的な提言をす
る必要の声があがりました。
 取り分け、尾道市の世界遺産登録を支援する団
体として、この度の高層マンション建設は歴史的
景観を考えると致命的なマイナス要素となります。
 役員会を招集し協議の結果、建設反対の意向を
決定いたしました。

転載責任者メモ:今回のことがもし穏便に解決しても、それにホッとせず、
        「市内のどこからどこまでは3階建て以下」といった具体的な
        条例を早々に検討、決定して欲しいと思います。何年も前から
        サンニチへの投稿などで「早く早く」と書いているのですが、
        いつまで経っても「研究」では、民間のスピードに追いつかない。
        今回の件を良い薬として。


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