2005年4月29日(金)
駅前マンション
 東御所町内会などが建設反対運動に
  問われる『世界遺産・・・』
   亀田市長は即座に「買い取り」指示

看板と完成予想図
マンション建設予定地看板と予想図

建設予定地
左上の平らな部分が予定地
 ″政治休戦″を解き、JR尾道駅構内への高層
マンション建設計画を書く。尾道駅を降り立つと、
目の前に尾道水道が開ける空間を大切にしてきた
『まちづくりのコンセプト』が、降りて左側を
″衝立″で遮断する高層マンションによって破壊
されようとしている。経済か景観かといった次元
ではなく、「世界遺産をめざす−尾道のまちづく
り」に挑戦する動きに、亀田市政が待ったをかけ
ることが出来るかどうか。「世界遺産推進課」の
"威信"を賭けた闘いが、このJRの高層マンショ
ン建設阻止の闘いになってくる。
 (株)信和不動産(広島市西区横川町)が、東御所
町2番646、1287平方mのJR敷地内に、地上
12階、45戸の100平方mマンション「ヴェ
ルディ尾道駅前」の建設構想を明らかにしたのが
4月19日。
 現在、モデルルームを建設中で、6月上旬には
完成を予定。今年7〜8月にはマンションエ事に
着工、来年9〜10月には完成を予定している。
 所管の尾道市都市部(都市デザイン課)では、
18日に設計受託の(株)アートライフの設計担当
者が来庁し「景観に関する手続きを教えてほしい]
と計画を明らかにした時点で、初めて公式にマン
ション建設計画の概要を把握した。
 翌19日には、現地に「ヴェルディマンション
(100平方mマンション)」の大看板が設置さ
れたので、JR西日本へ問い合わせたところ、す
でに所有権移転登記が完了していることを確認し
た。
 宇根都市部長は直ちに、ここまでの事実経過を
19日に市長に報告。翌20日、市長から「建設
予定地を尾道市が買い取る方向で交渉するよう」
指示されている。
 26日午後、東御所町内会の会長以下6人が松
谷議長を訪ね「地元としてマンション建設反対の
運動をしたい」として、議会の意向確認と指導等
を求めている。
 宇根部長らが同席し、建築基準とか景観条例そ
の他法に抵触する問題はないことを説明した。
 さらにJRの土地と市行政との関わりについて、
次の通り説明した。
 平成10年、駅前再開発事業の期間中、市が臨時
駐輪場として借地。翌11年、事業終了に伴い、J
Rから借地契約解除と土地返還の申し入れがあっ
た。
 今年に入って1月に、尾道駅から駐車場月極利
用者に対し契約解除の申し入れがあり、2月には
現場でボーリング調査が行われていたことを視認
しているが、同時点では目的は不明だったと説明
している。
 亀田市長の指示をうけて、担当部課では信和不
動産の経営陣に接触しょうとしているが、相手先
が「避けており」交渉は行われていない。市の申
し入れに対し「社内協議はしてみる」との回答と、
「回答せよと言われるのなら、市への売却は不可
能だというのが結論である」と、尾道という土地
柄にいっさい配慮せず、民間企業の論理だけで前
に進もうとしている。

解説
『公共性と安全性』こそ
  収益第一がJRの民営化か?

 「民・民」VS「建設反対・阻止」という視点よ
りも、本紙では元国鉄のJRが、元国鉄であると
いうことを忘れ、本来の公共性と安全性という最
も大切な理念を失い、民営の理論である収益性一
本にひた走っているところに、今回の問題の全て
があるとの問題意識を持っている。
 市街化区城内では、2000平方mを越える土地に
ついては、売買の事前届け出の義務があるが、こ
れ未満の広さであり届け出の義務はない。
 しかし、これまでの行政との関わり、経過から
いっても、JRは尾道市に対し「マンション業者
に土地を売るが、いいのかどうか?」の事前連絡
ぐらいは最低でもあってしかるべき。
 一方で観光ツアー誘致に力を入れているJRに
とって、尾道市とはどういうまちか?。「世界遺
産云々・・」等は尾道駅、岡山支社は周知の事実
であり、都会のJR用地の売却と同一視点でとら
えること自体に問題がある。
 また、現地はいわぱ″ネコの額″のような土地。
マンション建設にあたっては、国道2号や尾道駅
構内に重大な支障を来す場所にあり、地元協力な
くしてマンション建設は不可能な立地といえない
のか。
 ましてや、今回の大惨事である。テレビの映像
を見る限り、尾道駅手前にマンションが建つと、
今回の事故現場とまったく同じような絵になる。
 仮に、同土地が他の民有地であり、ここに同じ
ような計画が持ち上がったとするなら、JRとし
てどういう態度をとったであろうか?。
 列車の運行に重大な支障を来すとして、行政や
警察、地元住民を巻き込んだ一大反対闘争をして
はいないか?。これまでのJRの″やり方″を熟
知している人なら、JRが「賛成」する姿をどう
して想像できようか?。
 民営化されたのだから「収益性が第一」という
JRの基本姿勢が今回の大事故で糾弾されること
になる。元国鉄として事業を独占しているJRに
第一義的に求められているのは『公共性と安全性』
であり、大惨事と同じようにJRの姿勢・在り方
を根本から問われているのが、今回の高層マンシ
ョン建設問題であるといえる(秋田清)。

「買い取れるのですか?」
  信和不動産の社内協議の報告

 叶M和不動産は昭和40年12月の創業、61年5月
の設立。資本金1000万円。社長は和田正男氏。
従業員6人で、社長・常務・取締役とも和田姓の
同族会社。建物売買業が主で、県内185社中、
売上高では10位。
 JR西日本という民間会社と同社の「民・民」
の問題というのが基本的な態度。広島周辺では、
100平方メートル・マンションがヒット中であ
り、時流に乗っているのが背景にある。
 すでに、本設計に入っており、宣伝からモデル
ルームなど諸経費の算定は困難(同社の言い分?
??)であり「相当な金額になった時に、市民の
理解(買い取りに)は得られるのですか」という
社内協議の報告が市にもたらされている。

転載責任者メモ:観光や文化の話題だけ転載している当コーナーですが、
        今回の"予想図"を見てしまった以上、"観光客"としても
        関心を持たざるを得ません。出来るだけ多くの市民、
        尾道ファンの方に知っていただく必要を感じ、転載しま
        した。
        予想図を見る限り、これがたとえ4階建てに縮小されよう
        とも、千光寺山が隠れてしまうことに変わりはないように
        見えます。この場所は2号線より1段高くなっているので。

        ご意見を持たれた方は、市長や議会関係などの他、地元の
        色々なチャンネルにアクセスして、より多くの方、組織で
        議論を深めて頂きたいと思います。


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