山陽日日新聞ロゴ 2004年11月26日(金)
白樺美術館
 巨匠たちが描いた顔展
  「対話」で切り開いた「道」表現を
会場の様子
 久保三丁目、尾道白樺美術館(石田克彦館長)
で25日から、企画展「巨匠たちが描いた顔・
かたち」が始まった。来年3月25日まで。
 尾道白樺美術館の本館、清春白樺美術館(山
梨県)が収蔵する白樺派や海外の巨匠たちが描
いた人物画29点を展示。
 武者小路実篤の自画像(1949年)、有島
生馬の油彩『婦人像』(1908年)、梅原龍
三郎のデッサン『高峰秀子像』(1950年)、
児島喜久雄の鉛筆画『大観の顔』(1953年)、
岸田劉生の影響を強く受けていると言われる椿
貞雄のクレヨン・彩色画『果物を持つ童女』
(1930年)など、白樺派やゆかりの画家が
手掛けた″顔作品″が一堂に並ぶ。
 他にジョルジュ・ルオーの銅版画、パプロ・
ピカソのパステル画『顔』(1962年)、ア
ントニオ・クラーベの『少年』(1946年)
など西欧近代の巨匠の作品8点もある。
 「他人や自分を描くことは、相手と無言で対
話、自分の中に眠るもう一人の自分の魂と対話
すること。白樺派の人達は対話で切り開いた自
分の道を様々なかたちで表現した。文章だけで
はない美術絵画にも長けていた白樺派の奥深さ、
熱い情熱を感じてもらえれば」と同美術館。
 火曜日は休館。入館料は一般8百円、大・高
校生7百円。尾道市内の小・中学生は無料。
ポスター 場所はこちらの「お」


転載責任者メモ:実際観てきましたが、「顔」は見比べていると飽きないですね。
        アクの強い芸術作品だと好みが分かれますが、これはどなたでも
        楽しめる作品展と思います。私の好きなルオーが数点観られたのも
        望外の喜びでした。
        奥の展示室に掛けられている武者小路実篤の文章もお見逃し無く。
        実篤が小林和作画伯を訪ねて尾道の風景に感心し、吉井長三氏の
        骨折りによって尾道で個展を開くことになったという実篤自筆の
        手紙です。小林和作画伯は尾道市の名誉市民で、今回地元の漫画家
        (本業ではないですが、かわぐちかいじさんのご兄弟)によって
        その生涯が1冊の本になり話題になりました


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