山陽日日新聞ロゴ 2004年7月7日(水)
国重文・吉原家
3世紀ぶりの大修理終える
 日本最古の農家が復元
  江戸初期の姿を彷彿、価値高める
外観と挨拶の様子
 江戸時代初期に建てられ、農家では日本で最も古
く、国の重要文化財に指定されている向島町江奥、
吉原家住宅(吉原久司当主)の主屋が3世紀半振り
に大修理を終え、6日午前10時から、関係者約50人
が参加し、竣工式がおこなわれた。
 亀森八幡神社、吉原典孝宮司が神事を執行、当主
の吉原久司氏=吉原胃腸科外科院長=、新田賢慈町
長、福本仁議長、修理委員長の林原勝彦教育長、修
理を監修した文化財建造物保存技術協会理事長代理
の安田一男氏、修理を施工した飛島建設の伊藤寛治
広島支店長が次々に玉串を捧莫。
 同技術協会工事監督の高村功一氏から大修理の経
過報告がおこなわれた。
 来賓を代表して新田町長が「吉原家は向島町の歴
史を振り返るのに貴重な文化財で、歴史に重みと輝
きを与えている。これからも文化財保護に鋭意取り
組んでいく」と祝辞。
 吉原当主から文化財建造物保存技術協会と飛島建
設に感謝状が贈られた。
 最後に吉原当主が「大修理を終えた吉原家をどの
ように活用していくか関係の皆さんと相談していき
たい。郷土の誇り、文化の薫る館にしていきたい」
と謝辞をのべていた。
 工事は今後、表長屋門、防災工事が残っており、
全面的に完了するのは10月末。
 主屋が完成し、たちまち9、10、11の3日間、一
般公開する。
 吉原家は昭和46年に県重要文化財に指定、平成3
年に主星、納屋、鎮守社、宅地などが国重文に、平
成9年に表長屋門が登録文化財に指定された。
 平成7年に納屋や付属便所を改修。平成14年から
主屋、鎮守社、翌年吉原家が自費で表長屋門を修理。
 吉原家住宅は江戸時代初期寛永12年(1635)
に建てられ、農家で日本最古、民家では3番目の古
さ。平成の大修理は柱や壁など出来る限り残す「半
解体修理」の手法でおこなわれた。総事業費は2億
8000万円。創建当時の姿に出来るだけ近付け修
理、文化財としての価値を高めている。
 吉原家には以前のように人は住まず、10月末完成
後は、たちまち金、土、日のウィークエンドに一般
公開、文化財保護委員が対応。これとは別にポラン
ティアが吉原家を守る会(仮称)を結成、管理運営
に当たる方策も浮上、今後、につめていく。
 〔写真は上が平成の大修理を終え、謝辞をのべる
第39代当主の吉原久司氏。下が改修された吉原家の
主屋〕。



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