山陽日日新聞ロゴ 2004年6月20日(日)
空き家バンク利用
 東土堂町に新ギャラリー
  美術作家22日開館
  小田原光さん古民家改修し
尾道水道の見える窓際の小田原さん建物全景
 東土堂町の築70年ほどになる古い民家を改修して、
高須町のアクリル美術作家、小田原光さん(30)が22
日、アトリエ兼ギャラリーをオープンさせる。尾道市
が山手の空き家の利活用を目的に、持ち主と借り手を
仲介する「空き家バンク制度」(空き家等活用情報シ
ステム)を利用して、物件に辿り着いた。
 小田原さんは向東町生まれで九州産業大学総合造形
コースを卒業。福岡や東京で仕事をしながら創作活動
してきたが、「これからは古里で活動しよう」と今年
2月に帰郷。尾道の町並みが見渡せる山の手にアトリ
エとギャラリーを探し求めたところ、長年空き家にな
っていた市文学記念室(志賀直哉旧居)の直ぐ下の民
家を空き家バンクで紹介された。「思っていたとおり
の家でした」と小田原さん。上物の持ち主(土地は寺
所有で別)と賃貸契約の話を進めているうちに、譲渡
しても良いということになり、結果現状のままを無償
で譲り受けることになったもの。
 痛みが激しく一部屋根からは雨漏り、腐った柱、抜
け落ちた床もあり、先月初めから改修工事。自作品の
発表と貸しギャラリーで使う1階は白を基調に洋風に
全面改装。出来るどころは自分でと、壁の塗装や棚の
制作などオープン向けて準備に追われている。
 南向きの窓から尾道大橋も見渡せる2階は、和風の
ままでアトリエとして活用する。
 店名は「HARB(ハープ)」。月曜日が休み。
「徐々にやりたいことが自分の中で膨らんで来ていま
す。尾道の美術文化にいろんな面で貢献したい」と意
欲を語っている。
 空き家バンク制度には現在、21物件の登録がある
という。

転載責任者メモ:美術や音楽作家が制作の場にするには本当にいいですね。
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