山陽日日新聞ロゴ 2004年4月6日(火)
お大師さまのご利益を
 向島島内は年1度の大移動
大師堂で接待を受ける親子
 向島88か所に番外を入れると100か所を超える霊
場でお菓子など接待する「お大師めぐり」が4日の日
曜日、向島、向東の島内でおこなわれ、雨にもかかわ
らず島民は傘をさし、子どもからお年寄りまで大移動、
にぎわいをみせていた。
 島内の寺院、大師堂、尼寺では朝早くから、お菓子、
ジュース、パン、餅、柑橘など無料サービス。
 春休みの恒例行事とあって子どもから老人まで一家
総出。マイカーで、傘をさしテクテクの徒歩で島内を
一周。小銭や米を賃銭箱に入れ、接待を受けていた。
子ども達はあちこち回り、1週間のおやつをしこたま
ためこんでいた。
 弘法大師信仰のお大師めぐりは戦前からの島の風習
で節句(3月4日)の翌日、お大師さまの御利益をう
けようと始められ、食料難の終戦後間もない頃は餅や
おむすびが配られ、有り難がられていた。
〔写真は道越、第50番札、繁多寺小土手大師堂〕




ニュース・メニューへ戻る