山陽日日新聞ロゴ 2004年3月30日(火)
「三点セット」が揃う
驚天!!いずれも「文化財保護委員」宅から
 島居さん宅に『新聞雑誌』
  広島県最初の新聞の元「東京発行分」
新聞雑誌 表紙  裏
(本紙3月14日付けの続報)明治四年十二月、広島県
で初めて発行された「日注雑記」第一号が発見され、
その″続編″の「広島新聞」第一号とセットにして
「広島県 最初の新聞」の天野安治氏論文(市文化財
保護委員)を掲載したが、「日注雑記」の原型ともい
える東京発行の「新聞雑誌」(明治辛未十一月、第二
十二号)=14日付けで「新附雑記」とあるが、これは
記が誌の誤植にてお詫びして訂正=がこれまた旧家か
ら見つかり本紙に連絡が入った。これで明治四年の新
聞草創期の極めて貴重な三点セットが揃ったことにな
り、広銀跡の″歴史(博物)館″誕生に錦上花を添え
る尾道ならではの明るい話題になっている。
 「新聞雑誌」第二十二号(写真の左が表紙、右が裏
表紙)が見つかったのは、尾道市、市文化財保護委員
鳥居勝さん方。
 鳥居さんの話では、ごく最近、家の中の古い物を整
理していて、箱の中にしまってあった手紙類や売掛け
帳などの中から、この古新聞が出てきたという。
 1枚めくって2ページに、「明治四年十一月十二日、
横浜港から黒田開拓次官の周旋により女学生五人がア
メリカヘ留学するため出帆した」という記事(記述)
があり、その5人の女学生(16歳〜9歳)の中に「東
京府士族津田仙弥娘 梅子九歳」という名前があった
ことから「ハハァ〜ン、これが津田塾の創始者の津田
梅子に違いない。数え年の九歳という最年少であり、
余程優秀だったのだろう」という興味が湧いたという。
 その後、しぱらくして山陽日日新聞の1面トップ記
事で「広島県最初の新聞見つかる」が報道されたので、
「ありゃりゃ、ひょっとしたら..」と思い新聞記事と
照合したところ、この「日注雑記」以前に東京で「新
聞雑誌」が発行されていたという天野さんの記述があ
ったので「これだ!」と合点し、週明け15日の月曜
日に早速、本紙へ連絡が入ったもの。
 その後、天野さん自身が鳥居さん宅を訪れ、晴れて
3点セットが揃ったことが確認されている。

明治4年備後六郡で「深津県」
 現福山市 岡山県と広島県の中間に
 「新聞雑誌」は和綴じ20ページ。
 鳥居さんの解説によると、週1回の発行で第二十二
号。明治4年11月発行だから「日注雑記」の1か月
前の発行になる。
 裏(表紙)に本局が東京小川町今川小路 日新堂と
あり(発行所か?)売払所として東京3か所、大阪3
か所と西京(京都。東京に対しての西京)が1か所。
欄外に「広島一丁目 静真堂」の刻印がある。
 「恐らく、東京からまとめ買いをして、静真堂の判
を押して売っていたのであろう」と説明している。
 最初のページが「新聞発行の趣意書」。2ページが
前述した「津田梅子」渡米の記事。
 他に「新府県概表」3府71県を紹介している。
この年、廃藩置県が実施されている。3府は東京・京
都・大阪の3府。
 71県では、岡山県の次が「深津県」で、「備後の
国」のうち沼隈、深津、安那、品治、芦田、神石の6
郡がここに入っている。
 現広島県は「安芸の国」と「備後の国」のうち8郡
(御調、世羅、三豁、三上、双可、甲怒、三次、恵蘓)
となっている。
 さらに11月12日の東京府下物価累表が載ってお
り、上白米(金一両に付)一斗七升四合、銘酒一斗に
付百拾五勿(銀)、上醤油一斗に付百勿、種油一斗に
付二百五拾七勿など当時の物価が分かる。
 一部、虫喰いがあるが解読するに大きな支障はない。
 すでに、亀田市長に報告されており、市長は「広島
県最初の新聞が出てきてビックリし、山陽日日を読ん
で天野先生の論文と、天野さんが同じような新聞を大
切に所持されていたことを知り、改めて大変に有難い
ことだし、またその博識に驚いたぱかりなのに、新聞
にその記事が出たら、またまた天野論文に出ていたそ
の新聞が尾道で見つかるとは..。これは大変なことで、
尾道ならでは、他の都市では絶対、真似が出来ないと
改めて自信が持てた。是非、3点セットで展示させて
ほしい」とその喜びを隠すことなく打ち明けていた。
 なお、「日注雑記」が佐藤苔助さん宅から。また、
「広島新聞」は天野安治さんの手許に。そして今回、
鳥居勝さん宅から「新聞雑誌」が見つかったが、3氏
とも市文化財保護委員をつとめていることが、偶然と
は片付けられないほど珍しいと言えるのではなかろう
か。

転載責任者メモ:まさに偶然というより、保護委員が適材適所だという証拠が揃ったと
        言えるのでは。
        記事最初の方にある「雑記」と「雑誌」の間違いは、14日付けの
        転載したものを溯って訂正しましたので、もう本HP上では間違って
        いません。


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