山陽日日新聞ロゴ 2004年1月6日(火)
市立美術館で平松純平展
 尾道風景に昭和ロマン
  純ギャラリーでも同時開催
テープカットと展示の様子
 生まれ育った尾道の風物を慈しみ、若くしてその天分を
発揮した画家平松純平(1930〜1975)の多彩な画業に光を
あてる回顧展が、2004年の初頭を飾り、4日から尾道市立
美術館で始まった。
 没後30年を記念する企画展には、60年の日本水彩画会
展で三宅克巳賞を射止めた「風景」や68年の同展で文部大
臣奨励賞を獲得した「日立造船所風景」など水彩28点を
はじめ、その画才を裏付ける油彩やアクリル、南画、リト
グラフによる静物や人物等あわせ80点を出展。
 午前9時からの開館を前に、平松さんから教えをうけた
漫画家かわぐちかいじさんが東京から駆け付け、「長江中
学校在学時、美術部に所属した私にとって顧問だった平松
先生により絵の道への下地をつくっていただいた。先生は
印象派などの話を熱っぽくされていましたが、それにもま
して精力的な創作活動から生み出された風景画の素晴らし
さには感動しました。できればもう少し長く生きていて欲
しかった」と挨拶、妻の平松祐子さん(日本水彩画会会友)
が謝辞を述べ、小学校4年生の孫娘と3人でテープカット
しオープンを祝い、待ち受けていたファンや夫妻、長男も
所属していた尾道美術協会、教職員の仲間ら約80人が入
館し、初日から賑わった。
 57年の日比崎風景や山村の風情を残す三宅賞の吉和、さ
らに日比崎小から千光寺山、土堂小からの向島、防地の山
など、戦禍を免れた屋根に懐かしい昭和ロマンを、そして
精魂をかたむけ病床で筆を執った海老や蟹、紅白の牡丹に
清水比庵が歌を書き込んだ晩年の水彩や南画には迫りくる
命の灯を感じさせ、観る人の感動を呼び、その温厚な人柄
を偲び、早世を惜しむ声しきり。
 来月15日まで、同時に新収蔵されたジュール・デュプ
レの「ノルマンディー地方の藁葺きの家」など市立美術館
コレクション選−人のいる風景−が開かれる(月曜日、休
館)。
 観覧料は両展示あわせ一般300円、大学・高校生200円、
中学生以下および70才以上無料。
 また平松さんがアトリエにしていた長江一丁目の生家を
祐子さんが改装し、一昨年にオープンさせた「純ギャラリ
ー」にも広島大学在学中、学生コンクールで入賞した油彩
の尾道風景(30号)をはじめ20余点が展示され、美術館
から梯子した平松夫妻の教え子ら作品を楽しみながら思い
出話しに花を咲かせていた。
 土堂一丁目、五城さんは「感覚的に優れ、生命力が凝縮
された作品を一堂に観ることができ、感激しました」と話
していた。
場所はこちらの「主な施設」「お」



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