山陽日日新聞ロゴ 2003年12月25日(木)
久保小に礼状
尾道市内の学校は頑張っています
 児童たちが『人の集まる尾道』を
  校区内の浄土寺・西国寺・トイレを清掃奉仕
休憩所を掃き掃除
階段の清掃
 世間の間違った認識にもめげず、尾道市内の学校
が頑張っている。「人が集まる尾道にしたい」と尾
道市立久保小学校(花咲法子校長)の4年生が取り
組み始めた清掃活動に感動した向島町民からの″礼
状″がこのほど同校に届けられた。手紙の最後に
「気持のさわやかな一日でした」とあり、花咲校長
らを感激させている。
 礼状の主は向島町に住む60代の女性。この人は
かって久保地区に勤めていたこともあり、16日に
久保付近で時間を過ごし午後3時ごろ、尊光寺東の
2号線沿い「さわやかトイレ」を利用した。
 この時、小学生の男女5人くらいがトイレの清掃
をしており、「おばちゃん、旅行者?。アンケート
をとらせて下さいネ」と声をかけられたという。
 時々、このトイレを利用するが、小学生が電話ボ
ックスをふいたり、トイレを洗ったりしているとは
知らなかったので、子供達にお礼を言って帰ったと
いう。
 そして、アンケートを申し出た児童の子供らしい
はきはきとした話し方。みんな揃ってワイワイと清
掃している姿に、今時の子どもとも思えぬ清々しさ
を感じたので「このお礼の気持ちを久保小学校に伝
えてほしいし、このことがいつまでも続いて、久保
小の子供達の伝統として残ってほしい」との願いを
込めて手紙を認めたもの。
 この″礼状″は女性の旧知の向島町兼吉、住田パ
ンの住田哲博町議(元教師)に宛てて出されており、
17日の日に住田町議が花咲校長に持参したもの。
 同校の4年1組(未成友紀学級)では、23人の
児童を2組に分けて、『人が集まる尾道を』をテー
マに、児童たちが自主的に学習している。
 1班が、まず人に来てもらうためには町をキレイ
にしなくてはならないと、校区内の浄土寺・西国寺・
さわやかトイレの清掃から始めた。第1回目の10月
16日の清掃後、掃除をするだけでいいのか?と話
し合い、旅行者からアンケートをとろうということ
を決め、2回目の清掃をしたのがこの日12月16
日だった。
 「人が集まる尾道を」..もう一度、尾道に来ても
らえるために、自分たちに何が出来るのか?という
のが、この子たちの『発想』。
 16日は火曜日だったので、3か所とも旅行者は
少なく、「こんどは休みの日(観光客が多い)にし
よう」ということになったと末成先生を喜ぱせてい
るほど。
 もう1班は、尾道という町の素晴らしさを知って
もらうため、自分たちで「尾道のパンフレット」を
制作している。
 「アンケートとパンフレットが出来たら、是非、
市長さんを訪ねて児童たちの気持ちを伝えたいので
すが..」と花咲校長は話していた。
 「そうじのたいへんさ」という題の児童が書いた
作文を合わせて紹介する。
      そうじのたいへんさ
 今日五、六時間目に、さわやかトイレをそうじに
行きました。トイレをそうじしているとなかなかと
れなくて、ふくについたしょうゆのようでした。そ
れで、こしがいたくなって、毎日そうじしている人
はたいへんだと思いました。その後、こんどは外を
そうじすることにして、近くに木があって風がふく
と葉っぱが落ちてはくのがたいへんでした。けど通
りかかった人に、
 「そうじしてくれてるの、ありがとう。」と言わ
れてうれしくなりました。
 また行きたいです。

転載責任者メモ:細かい問題点をほじくっている大人が恥ずかしくなりますね。
        文句を言う前に自分には何が出来るか考える。それを実行して
        いくうちに出てきた問題なら、その提起にも説得力があります。
        この子供たちがこのままの気持ちで大人になってくれると嬉し
        いのですが・・  特に政治やマスコミで働く人に欠かせない
        資質を持っていますね。大人は、この子達を汚してはいけませ
        んね。


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