山陽日日新聞ロゴ 2003年12月23日(火)
木造船『呼子丸』再び姿を
 市井の哲学者 船大工、渡邊忠一さんの手で
完成近い船
◎..(続報)瀬戸内海の定期航路で活躍、晩年には大林
宣彦監督の尾道映画《あした》で使われた木造旅客船
「だいふく」(映画の中では「呼子丸」)の復元作業が
大詰めを迎えている。
◎..1959年建造の「だいふく」を6分の1にスケー
ルダウンして、木造船の建造技術と瀬戸内の船文化を後
世に伝えようと、市民グループ「呼子丸I/8再建おの
みち実行委員会」(大谷治代表)が事業を計画。調査の
過程で、半世紀近く前に「だいふく」を実際に建造した
木造船大工、渡邊忠一さん(愛媛県)を探し当て、2001
年秋から募金活動を展開しながら、昨年秋に渡邊さんに
再建を発注したもの。
◎..全長3.5m、高さ2.3m、船体の基礎部分にデ
ッキやキャビン、さらに上部の操舵室が組み上がり、ほ
ぽ全形が姿を現した。形だけ似せる「模型」ではなく、
実際の「船」の再現のために、縮小されてはいるものの、
見える所も見えない所も、一つ一つの部位は全て当時の
木造船と同じ工法で、国産の檜や杉材を使って手作りし
ている。
◎..「これからずっと残るものなので、いい加減な仕事
は出来ません。作業が進むごとに細かい部分が思い出さ
れて来て、それを再現するので手間を要しています」と
瀬戸内でもめっきり少なくなった現役の船大工、渡邊さ
ん。大林監督は、渡邊さんのことを『市井の哲学者』と
旅雑誌の中で語り、その技術と文化を高く称えている。
◎..来春までには船は完成、保存場所と施設の検討が実
行委員会と向島町行政、向島町商工会などの間で行われ
ている。
実行委員会のサイトの一番下「活動報告」の中「制作経過」に
詳しいカラー写真があります。

寄付金の受付は振り込みの他、尾道の下記の場所でも。
中国銀行尾道支店 桂馬商店 ととあん 喫茶こもん



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