山陽日日新聞ロゴ 2003年9月28日(日)
おのみちレトロショップ巡り(7)
三宅商店
 瀬戸内の魚は風前の灯
  土堂で漁網・漁具専門店を
店内の様子
 創業百年を超える魚網、漁具専門店の土堂一丁
目、「三宅商店」。
 社長は五代目の三宅敬一さん。先祖が笠岡から
尾道に移り住み、尾崎で魚網店と醤油醸造所を経
営したのが始まり。尾道の漁業を語る上で歴史的
存在の店と言え、一般から専門的な漁具が揃う。
 先代まで後継ぎは、代々「要次郎」を襲名した
老舗だが、瀬戸内の漁獲量の減少、漁師の後継者
不足などで、需要は減っている。戦前は朝鮮半島、
30年ほど前までは対馬まで営業エリアがあった
が、現在は芸予地域だけになっている。魚網メー
カーもかつての5分の1になったという。
 竹井孝之専務は「本来なら、たくさんの魚がい
るはずの瀬戸内海。少しだけ採れたものが高級魚
として売られる。多くの魚の餌にもなるイカナゴ
が成長出来なくなっている。この内海全体のこと
を考えなくては、風前の灯です」と話している。
場所はこちらの「レトロショップ巡り」「み行」

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