山陽日日新聞ロゴ 2003年7月23日(水)
天神まつり
大林映画「転校生」の名場面55段で
 回廊組の迎え提灯復活
  長江小児の創作劇と神輿昇降
勇壮な神輿と子供達
 (既報)尾道の夏祭りを代表する長江一丁目、御袖天満宮
(菅隆仁宮司)の例祭「天神まつり」2日目の19日夜、拝殿
前の急な石段で近くの長江小4・5年生によるモノドラマ『力
もちの和七』(写真上)が奉納され、提灯の明りに照らしださ
れた本舞台での見事な演出に詰め掛けた住民らから惜しみない
拍手がおくられていた。  ’
 総合的な学習で行った地域の民話さがしで、約150年前、
港で栄えた尾道にあって、特産の畳表を扱う表問屋と海産物の
浜問屋との諍いから30貫(約112.5kg)の鉄棒2本を担ぎ55
段の石段を下りるよう強いられた表仲仕一番の力持ち和七が、
命がけで任務を全う、これが縁で両問屋が仲直りしたとの伝説
をもとに一昨年、当時の4年生が実話をもとに音楽劇に仕立て、
発表会などでの好評をうけ奉納。
 あの感動を今1度との声に応え、今回は太鼓や笛、木琴など
鳴り物に一工夫加え、出演者も2学年に増員、偶然にも石段と
同数の児童により披露されもので、ギャラリーは石段上下を埋
め尽し、あふれた見学者のため本殿脇には中継テレビをセット
するなど子どもたちの名演技とリズムカルな音響に酔いしれた。
 和七役を演じた5年生、堀君は「覚えるのは大変だったが、
やってみて楽しく、みんなに喜んでもらえ良かった」と話して
いた。
 また祭りの呼び物大神輿の石段昇降が翌20日、同じ55段
上で勇壮に展開(写真下)され、還禦のクライマックスを飾っ
た。
 地区内の巡幸が終わった約400kgの神輿が石段下で提灯の
出迎えをうけ、このあと拝殿前から2本の縄にひかれた神輿が
氏子青年部員ら約30人により抱えられ、「サァ ヨイサァー
サァ ヨイサァー」の勇ましい掛け声にバランスをとりながら
まず3回昇り降り、ついで尾道高校生50人により1回、最後
に肩に担がれ無事境内に昇りつめた。
 舞台は大林宣彦・映画監督作品「転校生」の名場面でもあり、
神輿が大きくうねるたびにアマチュアカメラマンや観光客らか
らフラッシュがたかれ、掛け声と声援がおくられ、尾道高校生
を引率した丸井教諭(32)や小樽からの旅行者も揃いの法被を
着込み担ぎ手として参加、汗だくで奮闘していた。
 なお迎え提灯は、神輿が石段下の随身門に到着したさい、拝
殿から氏子総代が提灯行列を従え出迎えるもの。戦前以来中断
していた儀式を今回復活させたもので、参道でお宮の世話をし
ている廻廊組の日下代表ら2人が古式に則り高提灯を掲げ「神
輿巡行のお勤めを終え、最後の見せ場55段の昇り降りを事故
なきようお願いします」と出迎えた島居総代長に口上を述べ、
祭り気分を盛り上げた。



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