山陽日日新聞ロゴ 2003年7月15日(火)
常夜灯めぐり南部海岸版
 向島歩こう会 藤田会長が由来を説明
海岸を歩くメンバー
 向島歩こう会(藤田久登会長)は13日、雨のなか、「常夜灯
めぐり」南部海岸版をおこない、59人が傘をさしながら13qの
散策を楽しんだ。
 川尻の一宮神社に集合、会長から立花地区の16世紀から今日
までの盛衰や昭和4年に建てられた干汐の道路改修では円でな
くドルによる寄付者が20数名もおり、常夜灯だけでなく地域の
歴史にも目を向けるよう呼び掛けた。
 川尻から立花越の峠で塞の神の由来、江浦荒神社の常夜灯は
堅牢な石組みの基礎と灯りの高さが4mあることの意味、立花
沖条では厳島神社、荒神社、金比羅神社の三社でひとつの常夜
灯があり、神社は今の海岸線より北に移転され、また珍しい8
角柱の鳥居の意味など藤田会長の解説も力が入っていた。
 このたびの歩きの圧巻は立花海岸の500mの砂浜歩き。雨
に濡れた浜辺は砂埃もせず、一歩一歩が砂地にこたえていた=
写真=。
 向東町大町の海岸にある常夜灯は竿部分の石組みが幅広のど
っしり型で風波に対して強い構造に注目、また常夜灯自体に鳥
居があるという床しさ、先人達の知恵と工夫に肌帽していた。
 最後、江奥横山前の常夜灯では天保6年(1835)の建立
とは思えない精巧な作り。前にある民家の家号が「灯篭」と知
り、笑いを誘っていた。
 江奥、森田さん(58)は「雨でしたが常夜灯の知識や土地の
歴史のことを聞けて勉強になりました。藤田会長の事前調査と
綿密な計画には頭が下がります」と話していた。



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