山陽日日新聞ロゴ 2003年5月20日(火)
25日帆雨亭
日本推理作家協会賞受賞、光原百合さん激賞
 トリのマーク尾道公演
  魅力的空間で日常と幻想が交錯
トリのマーク東京 山本有三記念館での公演
 「ギャラリーや庭園、造船所など、ユニークで魅力的な空
間の中で、彼らは日常と幻想が交錯する、奇妙に美しい物語
を紡ぎだす。少しも難解ではないのに、頭で理解しようとす
ると混乱する。つじつまを合わせようとせず、その世界をた
だ淡々と受け入れていると、何故か懐かしさ、切なさで胸が
一杯になる。本当に夢に似ている」(第55回日本推理作家協
会賞受賞、光原百合さん)。
 東京でユニークな演劇活動を繰り広げている劇団「トリの
マーク」(通称)の尾道公演が25日(日)午後2時と4時か
ら2回、東土堂町、千光寺公園の中腹、帆雨亭でおこなわれ
る(雨天決行)。
 タイトルは「ゼームズ帽子店」。台詞と演出が山中正哉。
出演は柳澤明子、出月勝彦、丹保あずさ、桜井拓見、山中正
哉。
 ストーリーは事故に遭った小説家が怪我が治り、この町に
戻り、毎日坂の上の茶店に通い、色々なことを思い出し、今
まで書けなかった小説を書き上げ、姿を消す。その題名が
「ゼームズ帽子店」。物語は姿を消した小説家の友人がその
茶店を訪ねることから始まる。
 尾道公演に際し、演出の山中さんは公演を誘致した尾道大
学講師、光原さんと一緒に市街地のギャラリー、倉庫など下
見、そのなかで尾道に古くから続く名家である帆雨亭が気に
入り、また帆雨亭にたどりつくまで尾道の特徴、急な石段を
上らなくてはならないこと、それに庭園から尾道水道や市街
地を望むことが出来、「東京、大阪からのお客様にここなら
来た甲斐があったと感じて頂けると思いました。帆布亭をご
存じの方には演劇上演によって、この場所を違った目で眺め、
新たな帆雨亭の魅力を再発見して頂ければ..」(山中さん)。
 帆雨亭の茶室は明治後期、外国人の来客接待のため建てら
れ、腰掛け式のお点前(立札)でもてなしたという。
 この帆雨亭の場所からイメージした台本を作り、稽古をし、
衣装をつくり、最小限の装置を準備して、公演にのぞむ。
 「トリのマークが尾道に来てくれたら、この空間たちは、
次々に自分の見た夢を語り出すのではないか。そこからきっ
と面白い作品が出来るに違いない。地元に住む私たちにはう
っかり見慣れてしまった風景が、新たな魅力をまとって輝き
だすに違いない」(光原さん)と期待を寄せている。
 チケットは飲み物つきで前売り1500円、当日1800
円。問い合わせ先はasian green Paraiso
はらいそ(tel 090・4659・0300)。2回公
演とも当日の立ち見券がわずかに残っているだけで、売り切
れの場合はご容赦をとのこと。
 *写真は一昨年10月、東京都三鷹市芸術文化振興財団主催
の作家・山本有三記念館で上演された「木曜日、船の通る家」。
大正時代に建てられた家で広い庭と両方を舞台に公演した。

転載責任者メモ:帆雨亭は尾道文学の館「文学記念室」の近くの小路に入り口が
        あります。とても落ち着く古くから続く立派な日本家屋と広い庭。
        文学資料の展示も。
        詳しい場所などはホームページをご覧下さい。

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