山陽日日新聞ロゴ 2003年4月18日(金)
四季展で表彰式
「変わらぬ気持ちで絵を」
  グランプリ受賞の定金昌枝さん
作品を前に定金さん
 (続報)第10回絵のまち尾道四季展の表彰式が17日午後1時
から、尾道の町並みが一望でき、展覧会場となる市立美術館の
2階ロビーで開かれた。
 遠方の6人を除く受賞者19人が出席。主催者を代表して亀田
市長がお祝いの言葉を述べ、「グランプリ受賞の定金昌枝さん
の作品は、今までにない構図で驚いた。魚信という料亭を題材
に、昔から知っている者にとっては、涙が出そうな作品だ。技
術的にもさることながら、尾道ならではの表現がなされ、最高
傑作ではないか」と称えた。
 審査員長をつとめた尾道大学の大歳克衛教授が「厳しい目で
見せて頂いたが、グランプリ作品はプロ顔負けで、びっくりし
た。感性が豊かで、尾道四季展にふさわしい絵だった」と講評。
 第1回目から審査員として参加している安井収蔵・酒田市美
術館長は「これまで多くの作品を見せてもらったが、このコン
テストで尾道の方がグランプリを受賞することは恐らく無いだ
ろうと思っていたので、とても嬉しい。全員の一致で決まった。
心のこもった絵だった」とやはり定金さんを高く評価し、「昨
日と今日、尾道を歩いたが、細い路地や海側からの景色など、
まだまだ絵になる場所がたくさんある」とあいさつした。
 受賞者一人ずつに賞状と副賞などが手渡されていった。
 定金さんは受賞作品『紫陽花のころ』の前で、「今でも受賞
が信じられません。周りの人から、『これからはプレッシヤー
を感じるよ』と言われますが、昨夜も翠燿会の展覧会に出す作
品を制作していましたが、不思議と落ち着いて取り組んでいま
す」と話し、「これまでと変わらぬ気持ちで絵を描いていきた
いです」と抱負を語っていた(=写真)。
 展覧会は18日から29日まで、美術館と商店街などで繰り広げ
られる。

 和画の良さと 自分の内面が
 定金さんのグランプリ受賞を喜び、尾道美術協会の石田克彦
会長は「国際芸術文化都市を謳っている尾道市から、10回目に
して最高位の受賞者が出たことは、尾道市が国際芸術文化都市
の第一歩を踏み出した意義があるのではないか。全体にレベル
が上がっている中でのグランプリで、余計に嬉しいことだ。今
の混沌とした世の中にあって、定金さんの絵は自分の内面をき
ちっと出している。また、和画(日本画)のもつ伝統的な美し
さ、良さがよく出ている。四季展の発展のためにも望ましいし、
多くの市民に観てもらいたい」と話している。

 我が事のように嬉しい−と
  日本画の石川豊さん
 四季展に「日本画」を加えてほしいと永年、尽力してきたグ
ループの1人、久山田町の尾道日本画協会副会長石川豊さんは
「気持ちが美しい、親切な人柄が絵の中に滲みでている。そし
て、やり始めたことは最後までやり遂げるというやさしい中に
も芯がしっかりした性格までもが..。前回、第9回目から日本
画が対象になり、本当にうれしかったが、尾道で初めてのグラ
ンプリがその日本画から出て、これに勝る喜びがないほど、我
が事のように嬉しい。色がなんと言っても良いので、それも観
てほしいし、油絵とは違う日本画のよさを皆さんに味わってほ
しい。福原先生の尾道教室が盛んで、日本画の発展のため貢献
されているのが大きい」と涙ぐむほどの喜びを語った。


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