山陽日日新聞ロゴ 2003年3月25日(火)
向島歩こう会「尾道石像動物めぐり」に
 
金剛院の烏天狗など
艮神社境内
 向島歩こう会(藤田久登会長)はウォーキング日和に恵まれ
た23日、「尾道石像動物めぐり」をおこない89人が参加。
しまなみフェリー乗場から、浄土寺の二疋の獅子像、金剛院の
烏天狗、福善寺の桃を抱いた猿の像など見て市立美術館までの
6kmを歩き、健康と歴史探索の1日を楽しんだ。
 浄土寺山門脇にある新影流師範佐野甚十郎義忠の碑では両側
から獅子に支えられ、正面は頼山陽の揮毫による柔能制剛弱能
制強の文字を見ながら、この碑建立の時代背景を藤田会長が解
説していた。
 正念寺を経て金剛院に。ここで名物重軽(おもかる)さんに
接し石造りの烏天狗を持ち上げて、重いの軽いのと御利益の有
無をしゃべったり、側の玉垣にある天保9年の銘により160
年昔から続いている庶民の信仰対象に思いを寄せながら蕾の桜
の下をくぐって西国寺大門へ。
 蓮花坂では愛宕祖霊殿の下で、土居咲吾の墓を見て、海外留
学の先駆者の1人だったこと、勝海舟や福沢諭吉とも交流があ
り江戸末期から明治にかけ、日本を代表する英語通であったこ
となど藤田会長の説明を聞き入っていた。
 大山寺墓地では明治元年、鳥羽伏見の戦いにまつわる長州人
の死に対する尾道人の暖かい計らいで墓石を建立、後世に語り
継がれる案外さん、残念さんの2人の悲劇の侍の墓などみて回
った。
 福善寺墓地では桃を抱いた猿の石像を見て「なぜ桃を」、
「これは猿の墓か」など疑問が寄せられていた。そこから30m
南にある尾道最大の2基の五輪塔、丹花城主持倉父子の墓があ
り、石の運搬方法など思いをめぐらしていた。
 福善寺境内では青々と茂った鷲の松、均整のとれた美しい門、
簪灯篭を見物、艮神社=写真=から市立美術館まで歩いた。
 参加者の1人は「天気に恵まれ景色や石造物を見ながらゆっ
くり歩かれ満足。石の街、尾道といわれる意味がよく分かりま
した」と話していた。

揮毫=きごう=書画を書くこと
簪=かんざし

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