山陽日日新聞ロゴ 2003年3月9日(日)
「週刊日本の街道」に『尾道』
 陸と海の玄関口鮮明に
因島の除虫菊の花畑 日本の街道 表紙は厳島神社
 講談社発行の分冊百科『週刊日本の街道』44号におのみち
が登場。山陽道シリーズの第3弾で、"尾道から厳島へ"と副題
が付いている。
 3号、30号で山陽道の起点・西宮〜赤穂〜岡山〜倉敷と徐
々に瀬戸内の道を歩き、ついに今号で待望の尾道入り。
 「瀬戸内有数の港町」「文人墨客の愛した"坂の町"」と紹介
される。本誌は大きく分けて、街道ギャラリー、山陽道人物探
訪、街道物語、もう一つの山陽道から成る。
 尾道を語るキーパーソンとして志賀直哉・林芙美子・正岡子
規・中村憲吉が登場。彼らが愛した古寺として、千光寺・浄土
寺・天寧寺がさらに芙美子や川端康成が泊まった宿・西山別館
が紹介されている。「瀬戸内の明るくなごやかな光景に心を癒
された」と人物を軸に名所を紹介している。林芙美子に至って
は、「山陽人物探訪」に2Pにわたってその生涯を語っている。
 と、ここまでは陸の道。日本の街道シリーズ中でも山陽道が
異色なのは、陸とあわせて海の道も大きな役割を持っているこ
と。「もうひとつの山陽道」で、古代から始まり、近世の北前
船などの物資輸送の主要ルートであることにふれている。ここ
で尾道が港町として栄えた事実がぐっと結びつき、まさに陸と
海の玄関口であったことが明確になる。
 山陽道シリーズは今号で厳島まで行き、次号で終点下関人へ
と向かう。純粋に旅行ガイドとしての面白さもあるが、道にロ
マンが漂った中世・近世にタイムスリップするような面白さが
際立つことに、この分冊百科の人気がうかがえる。全100冊
刊行されるが全ての道をとおして、尾道がどのような位置にあ
るのかを再確認するのも面白いだろう。
 春の観光シーズンを前に、絶好のタイミングで発売になり、
書店で上々の売り上げのようである。


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