山陽日日新聞ロゴ 2003年1月24日(金)
なかた美術館
 絵のまち四季展審査員で日本風景画第一人者
  美しき瀬戸内−中根寛展
   200号の近作「尾道黎明」など23点
尾道黎明
 絵のまち四季展の審査員でもあり、日本の風景画第一人者、
東京芸術大学名誉教授、中根寛氏の個展が2月9日から3月
19日まで潮見町、なかた美術館で開かれる。
 「美しき瀬戸内〜中根寛展」と題し、ここ20年来、日本の
エーゲ海といわれる瀬戸内海風景を描いてきたなかから、4年
がかりで制作した新作の千光寺山から尾道水道、遠くは四国を
望んだ200号の大作「尾道黎明」=写真=をはじめ、「島
(瀬戸内海)」(120号)、「瀬戸内の春」(同)、「潮路春暁」
(30号)や、「モレーの朝」、「シテ島春(パリ)」、「水
辺の街(ボルドー郊外)」とヨーロッパの古都など23点を展
示する。
 毎年、来尾、千光寺山、鳴滝山、高見山に登り、制作してお
り、見どころは「瀬戸内海風景の抒情」。中国地方で中根寛氏
の個展は初めて。昨年は東京の高島屋で個展を開いている。
 オープンの2月9日午前11時から、中根氏、倉敷市大原美
術館の守田均主任学芸員、徳山美術博物館の森川紘一郎館長ら
がテープカットする。
 入場料は1000円、
 中根氏は1925年、愛知県生まれ、東京芸大油彩科卒、最優秀
卒業生に与えられる大橋賞を受賞。同大の林武教授の助手とし
て母校に残り、同大教授、美術学部長を経て現在は名誉教授。
公募団体に所属することなく風景画家としてヨーロッパの印象
派、日本の浮世絵版画を超克した新しい領域を開拓、写実画壇
のトップを走っている。
 昨年10月下旬から12月中旬まで開いた「第1回美の形式
−瀬戸内海の作家たち〜村上選・佐藤苔助展」に次ぐ第2段目
の企画。
なかた美術館の場所
JR山陽本線尾道駅の北西


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