山陽日日新聞ロゴ 2002年10月10日(木)
西国寺
 尾道七佛めぐり1周年記念し、3日間
  
18年振り 秘仏の本尊特別公開
  
 中国49薬師霊場合同法要あわせ
西国寺 薬師如来座像
 西国随一の伽藍(がらん)美を誇る西久保町、真言宗醍醐派
大本山西国寺(麻生章雄住職)は来月9日、同寺で営まれる中
国四十九薬師如来霊場の合同法要にあわせ8日から10日まで
の3日間、秘仏の本尊「薬師如来座像」(国指定重要文化財)
を18年ぶり特別公開する。
 金堂(国重文)に安置されている薬師如来座像(写真)は、
木造で像高91cm。同寺は天平年間(729〜749)名僧行基により
創建され、治暦2年、笠井により堂塔をはじめ行基が彫った薬
師本尊も焼失。17年後に再興された翌年、讃岐・善通寺から
弘法大師作「七佛薬師」の1体と伝えられる如来像を移し、西
国寺の本尊としたもので、50年に1度開帳している。
 昭和59年の本開帳以来、合同法要と昨年スタートした『尾
道七佛めぐり』の1周年記念に協賛し3日間、特別公開するこ
とになったもの。
 薬師如来を本尊とする中国5県の古寺名刹四十九薬師霊場の
合同法要は毎年、各県の持ち回りで開かれ、霊場第十六番札所
西国寺での今回が5回目。
 本尊開帳初日は、午前9時に本尊を開扉、午後1時半から法
要。9日は、午前10時から金堂で各寺から僧侶を迎え合同法
要、11時から柴燈大護摩供。10日は、午前10時から上田
宗箇流家元などによる開帳献茶式(3000円)。拝観料は記念品
付きで700円。
 このほか3日間、大師堂前に病苦や貧困を取り除くことを本
願とする薬師本尊四十九か寺の祈祷砂を運び込んだ砂踏み(無
料)が設けられる。
 麻生住職は「このたび、中国四十九薬師霊場合同法要が当山
で執り行われる勝縁に恵まれ、その一環として秘仏である本尊
薬師如来の特別開扉を致すこととなりました。人心が荒廃して
りる時代は、かつてなかったのではないかと憂慮せざるを得ま
せん。21世紀になれば平和で豊かな社会になるだろうと期待
していましたが、テロや犯罪の続発で、先行き不透明な状態が
続いています。今、宗教者は何をしなければならないかと考え
る時、先祖を敬うこと、仏様などに畏敬の念を持ち、自身に恥
じない行動をとること、生きとし生けるものの命を大切にする
ことなど、昔から大切にしてきたものを今一度伝承することで
はないかと思います。今度の開扉法要や寺宝展がそのための一
助になればと願っています。」


1日から「西国寺の寺宝展」
 県立美術館で徳島文理大と合同研究の成果披露
西国寺の寺宝展 ポスター
 薬師如来座像の特別公開に平行し「西国寺の寺宝展」が11月
1日から12月8日まで福山市西町の広島県立歴史博物館で開
かれる。
 今年度企画展として平成12年度から徳島文理大学と共同で
進めてきた調査・研究をもとに、その歴史と文化を明らかにす
ることを目的に西国寺の歴史、伝来の聖教類、仏教美術、仏と
の対話・仏教の導く世界−の4章に分け、西国寺所蔵の木造釈
迦如来立像や五鈷鈴(以上、国重文)、西国寺建立施主帳、同
塔婆勧進帳、版本『大般若経』、刺繍釈迦三尊種字曼陀羅、絹
本著色両界曼陀羅、絹本著色弘法大師像(県重文)など76点
に調査資料を展示する。
 また9日午後2時から「歴史上の西国寺」と題し加藤優・徳
島文理大学教授の記念講演。23日午後2時から「西国寺の仏
教美術」と題し浜田宣・同助教授の講座。10日と12月1日、
同館学芸員らによる解説会がある。
 入館料は一般700円(前売り560円)、高校・大学生
520円(410円)、小・中学生350円(280円)。

ニュース・メニューへ戻る