山陽日日新聞ロゴ 2002年10月3日(木)
尾道百選
 候補地公募に149ポイント
  
古い物への市民の眼差
   アンケート重ねて選定委員会へ
久保新開の雁木
 建造物や風景、雰囲気、祭りなど尾道らしいポイントを尾道市
が選定する「尾道百選」への公募状況がまとまった。県の緊急雇
用対策事業の1つで取り組み、続いて街頭での市民・観光客らへ
のアンケート調査を進め、来年初めに選考委員会を設置。今回の
公募分とこれからのアンケート分、さらに14年前に選定した現
在の「散策百選」分とを合わせた候補地の中から、新しい百選を
決め、来年度「改訂百選ガイドブック」に写真とともにまとめる
予定。
 コンサルティング会社ライドブレイン広島事務所(広島市中区)
に事業委託、予算は287万円。
 公募状況は、45人(うち女性25人)から合わせて172点
が寄せられ、うち22点が重複していることから候補実数は149
点。うち現在の散策百選が11ポイント入っていた。年齢(記入
分)は、〜20代が5人▽〜40代が14人▽〜60代が12人
▽70代が1人。
 14に分けた種類別では、風景30点▽ちょっと雰囲気のある
光景9点▽花・樹木14点▽民話・伝説4点▽石仏2点▽石造物
8点▽記念碑14点▽建造物25点▽道8点▽井戸0点▽町のお
洒落・アクセサリー36点▽歴史の置き土産3点▽郊外散策11
点▽祭り8点の応募。当然、中には新しい物も含まれているが、
ほとんどが古い遺産物、あるいは古さを上手く活かした物となっ
ている。
 応募があった主な候補ポイントは、千光寺の鏡岩▽西国寺山タ
ンク岩▽2本の尾道大橋▽千光寺公園の夜桜▽眼下に見る尾道の
町と水道▽住吉神社横と栗原川河口の雁木▽渡船の行き交う尾道
水道▽向東町の大元神社からの眺め▽浄土寺山からの眺め▽文学
記念室からの眺め▽竜王山からの眺め▽鳴滝山からの眺め▽戸崎
海岸▽久保新開の勧商場の雁木▽久保2丁目海岸の雁木▽千光寺
新道の石積み▽千光寺山の鼓岩▽防地峠の藩境の石碑▽旧商工会
議所ビル▽山陽本線ガード下の壁▽鍛冶屋町の名残▽土堂小学校
の石段▽クレーンのある電話ボックス▽今川茶舗の再生土蔵、な
ど。
(=写真は、久保新開の勧商場の雁木。現在の百選にも入ってい
る。この南側には「日本最古」と称されたマンホールの蓋が2つ
あったが、下水道工事で現場から姿を消してしまった)。

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転載責任者メモ:アンケートで45人というのは、ちと少ないような
        気もしますが、数を増やしても選ばれる場所は同じ
        かもしれません(?)  選考委員会に、文化財保護委員の
        方など、利害関係のない多くの専門家にも入ってもらって
        「決めたからには残す」覚悟もして欲しいですが。
        決めたけれど消えるにまかせるのでは、公的機関がやって
        いる意味が・・  あ、これって単なるガイドブック作り
        なのか。。。