山陽日日新聞ロゴ 2002年7月11日(木)
夏の風物詩「津部田住吉祭り」
 3隻が勇壮に練り歩く
  夜空を染める管絃船を奉納
ちょうちんで飾られた管絃船と人並み
 復活し8年目を迎え、尾道向島地方の夏祭りとして定着してき
た向島町津部田地区五烏(ごがらす)神社「住吉祭り」が今年も
20日夜開かれ、3隻の管絃船が「ワッショイ わっしょい」と
勇壮に練り歩き、大小300個を超える提灯が夜空を染める。
 住吉祭りを担う地域おこしグループ、津部田伝統保存会(半田
守正会長、会員230人)は長さ6m、幅2m、高さ3.6m、
重さ200kgの管絃船を竹と丸太で骨格を作り、祭り当日に20個
の大提灯、80個のほうずき提灯を飾り付け、本番に備える。
 江戸時代、北前船で東北地方との交流のあったと思われる青森
ねぶた祭りのお囃子を彷彿とさせる鉦、太鼓、笛による「チャン
ギリ」、「のぼり太鼓」、「戻り太鼓」と伝え継がれた音色を小
中高大学生が日夜、練習に励み、一段と熱がこもってきた。
 住吉祭りは20日夜7時から津部田コミュニティセンターで開
幕、管絃祭の巡幸の無事を祈りお祓い、鏡割りで威勢をあげ、男
性、女性と子どもの3隻の管絃船が五烏神社までの約300m間
を練り歩き、奉納する。
 昨年同様、「ミスすみよし」が管絃船に乗り、祭りに華を添え
る。
 地域と学校が交流、親睦を深めようと町内4小中の教諭が祭り
に参加、体力のある先生は管絃船を担ぎ伝統行事を肌身でふれて
もらう。また三幸小管内の6年生にも参加してもらい、子ども曳
船をひいてもらう。
 住吉祭りは約300年前、江戸時代前期、海運の隆盛を祈願し
てはじめられた。当時、津部田地区は天然の良港で管絃船は安芸
の宮島管絃祭りのように海に浮かべ巡幸。お囃子のチャンギリ、
戻り太鼓は北前船が情報や演奏を運んできた青森のねぶた祭り、
秋田の竿灯のおはやしによく似ている。江戸時代元禄年間、塩田
を造成するため海が埋め立てられ、管絃船は陸に上がり、担がれ
るようになった。
 昭和30年代前半までは船を激しく、ぶつけ合いケガ人が出る
ほどの勇ましい祭りで備後地方の夏の風物詩として遠くは広島、
岡山方面からも訪れ、沢山の人でにぎわった。
 30年代後半、高度経済成長時代に差し掛かると若者が都会に
出て、主要な担ぎ手の青年団も人が減り、巡幸は中止。管絃船を
神社で組み立て、置くだけのすたれた祭りとなったが8年前に保
存会を作り復活、年々盛んとなり、夏の風物詩としてよみがえっ
ている。
(写真は昨年7月21日行われた津部田住吉祭り)。


転載責任者メモ:9日付、海水浴の記事の近所。小中高大学生が
        祭りのためにお囃子の練習というのは良いですね。

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