山陽日日新聞ロゴ 2002年6月12日(水)
長江口に新名所
 平松さん一家の夢実現
  「純」ギャラリー盛大にオープン
関係者によるテープカット展示
 絵のまち尾道にまた1つユニークな画廊が11日にオープンし
た。難病と闘いながら制作と後進の指導に情熱を傾ける日本水彩
画会会友平松祐子さんが、絵の師でもある夫純平さん(1930-1975)
を偲び、同好者が集い、1人でも絵の好きな子どもが育ってくれ
ればとの願いを込め、自宅を改装、開店に漕ぎつけた「純」ギャ
ラリー。
 同朝9時から行われたオープニングセレモニーには、亀田市長
や石田克彦・尾道美術協会会長、吉井長三・白樺美術館理事長ら
約50人が詰めかけ、テープカットで開館記念「平松純平展」の
開幕を祝った。
 純平さんが生まれ育った3階建て1階の居間を改装したギャラ
リー(約30平方m)には、昭和35年の日本水彩画会展で三宅
克己賞を射止めた受賞作品の原画など水彩に南画あわせて26点
を出品。
 昭和43年の日本水彩画会展で文部大臣奨励賞を受賞するなど
将来を嘱望されながら早世した純平さんは、広大在学中に学生コ
ンクールで入賞。その頃、祐子さんと知り合い、結婚後も同じ中
学校教諭、そして尾道美術協会に席を置き精進。さらに長男卓也
さん(1957〜1992)も武蔵野美大を卒業後、2度渡仏するなど両親
と志を同じくし、人もうらやむ芸術一家だったが夭逝。祐子さん
も15年前パーキンソン病が発症。相次ぐ不幸に見舞われながら
親子が共有した夢を実現させたもの。
 会場には親交のあった劇作家高橋玄洋さんから寄せられた「小
林和作先生ゆかりの長江口に尾道名物が又ひとつ増えること嬉し
い限りです..」や純平さんの教え子の漫画家かわぐちかいじさん
から「先生の絵が大好きでした。その絵にこれから帰郷する度会
えるかと思うとこれ程嬉しいことはありません」とイラストが添
えられたメッセージも展示され、ギャラリー奥には珍しい軸の作
品が掛けられた茶房もあり、これからも一家3人の秀作に出会う
ことができると訪れたファンらを喜ばせていた。
 平松純平展は30日まで。7月1日から31日まで祐子さんが
主宰している女性絵画グループ藁の会展。8月1日から15日ま
で月4回土曜日に開設している子どもの絵展の予定。当分の間、
入場無料。
 平松さんは「瑞々しい感性に満ちた子どもたちの絵や陶器、ガ
ラス製品なども展示。多くの人たちが楽しみ、語らえる場になれ
ば」と話していた。
 写真左はお孫さんらとテープカットする祐子さん。右が平松純
平展の一角。


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