山陽日日新聞ロゴ 2002年5月21日(火)
演者の息遣い間近かに
 「薪能」直前の雨にも五百人
特設能舞台の演者
 初夏の尾道の文化行事として市民に人気がある「尾道薪能」が
18日夜、浄土寺で開かれた。境内への特設舞台の設営など、前
日から天候を心配しながらの準備となっていたが、直前にドシャ
降りに見舞われ、急きょ同寺内の研修道場に会場を移して、1時
間遅れの開演となった。
 狂言「二九十八」、吉田潔司さん(重要無形文化財能楽総合指
定保持者)の仕舞「花月」に続いて、メイン演目である能「鍾馗」
の主演シテ役で吉田篤史さん(28)が登場。鬼の面と衣装をまとい、
舞台は狭いながらも、クライマックスでは鼓の音を背に、激しい
動きで演じ切った(=写真)。終幕後、篤司さんが「まだ未熟で
すが、今後も稽古に励みます」とあいさつ、大きな拍手を受けた。
 会場は入りきれないほどの500人で膨れ上がり、観客から舞
台は目と鼻の先に。「舞台がすぐそこで、演者の表情がよく見え
ました。息遣いもよく伝わり、かえって狂言や能が身近に感じら
れました」と感想を語る女性もいた。


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