2002年5月17日(金) 武者小路實篤 「どうして我が家に?。やっと分かった」 44年前の作品見つかる 白樺美術館へ「大根の掛軸」を持参 |
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(5月1日付の続報)「あの時の掛軸をお持ちの方は教えて」と、 29日から尾道白樺美術館(吉井長三理事長)で始まった「武者 小路實篤展」に併せて、44年前の同展開催時に同作品を買い求 めた人を探していたが、このほど持ち主1人がこの呼びかけに応 じた。 市内在住のAさんで、13日の夕方「山陽日日新聞に出ていた 武者小路實篤のものではないかと思う」と掛軸1本を持参された。 同館では、すぐに写真を撮って東京の吉井理事長宛に発送。15 日午後、吉井さんから「44年前の昭和33年1月、長江口消防 署3階での武者先生の初個展の際に出品、買い上げされた作品に 間違いない」との一報が入った。 同館では、16日午後に現物を東京に送り、改めて鑑定した後、 所有者の承諾を得て、現在開催中の展覧会の展示に加えたいと話 している。 Aさんの話では「永い間、何故我が家に實篤の掛軸があるのか 不思議で、分からなかった。大変、気に入っているので大根の季 節にはよく掛けている。先日のサンニチを見て、亡くなった父が あの時(昭和33年)に買い求めたものに違いないと思い持参し た」と話していたという。 吉井さんも東京で軸の写真を見て「確かにあの時の作品。今、 憶い出してみると、掛軸が15点ぐらいにあとは色紙で全部で20 点ぐらい。そのうち、尾道で売れたのは5〜6点ぐらいではなか ったか!?」と44年前を懐かしそうに振り返っていた。 |