山陽日日新聞ロゴ 2002年4月26日(金)
GWには「白いじゅうたん」に
 市立美術館南側の除虫菊畑
尾道水道を見下ろす除虫菊畑
 千光寺山の尾道市立美術館南側にある除虫菊が、例年より早く咲
き始め、可憐な白い花が春の風に揺られている。満開は間もなく、
来月初めになりそう。
 かつて蚊取り線香の原料として使っていた大日本除虫菊のKIN
CHO(大阪市西区)が、会社創業のシンボルの継承と歴史保存、
観光資源の役割を目的に、尾道水道や向島が望める斜面を借りて
20年以上、栽培を続けているもので、2000年には、約3アー
ルの広さの畑を3段に再造成、土壌改良など行ない、新たに「白い
じゅうたんの丘」と名付けて整備している。
 例年なら5月の中旬に開花するが、今年は他の草花と同様2週間
ほど早く咲き始め、すでに満開に近いコーナーもあるほど。ちょう
どゴールデンウィーク中に満開を迎える見込み。
 除虫菊は、1886(明治19)年に大日本除虫菊の創業者、上
山英一郎氏が日本へ持ち込み、化学製品に取って代わる30年ほど
前までは、蚊取り線香や殺虫剤の原料として、瀬戸内海などで盛ん
に栽培されていた。上山氏は向島町の亀森八幡宮に奉られている。


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