山陽日日新聞ロゴ 2002年4月12日(金)
石の遺跡スポットに
 神木2本の丸坊主にはビックリ
  
石畳にあわせ境内整備
   久保八幡神社から明神さん通り
石畳の参道
 ふれあい小路が完成した久保八幡神社の参道南側に位置する久保
2丁目、厳島神社の境内広場が石畳にあわせた平成の大改修に着手。
神社を代表する歴史文化・観光スポットとして変身する。
 かってこの一帯は海に突き出し築島と呼ばれ、貞観年中(859-877)
に創建された久保八幡宮とともに古くからこの地に明神さんと呼ば
れ鎮座。その後、祇園まつりの神輿三体廻しで知られる八坂神社が
合祀されたもので、境内には民話として語り継がれ、4本柱の1本
には文政10年(1827)奉納と刻まれた高さ4m近い簪(かんざし)
灯篭や市内最大級の狛犬、第12代横綱陣幕久五郎の句碑など石の
神様高御倉神社がまつられている久保八幡神社とともに黎明期から
尾道の発展を見つめてきた石のまちならではの遺産がアチコチにみ
られる。
 境内内まで舗装されたふれあい小路にあわせ駐車場を塀で囲み、
西側に花壇を設け、近々本殿の屋根を銅板に葺き替えることにして
いる。
 また工事に先立ち簪灯篭の西側に10m以上にも枝を伸ばした樹
齢数百年の神木イチョウと楠(写真簪灯篭の左から)が6〜7mの
ところでバッサリ切り落とされ、これには近所の人たちもビックリ。
あまり枝をはりすぎ、台風の接近にさいし倒木の心配もあり剪定し
たもので、イチョウは早くも芽吹くなど2〜3年後には丸坊主の神
木が簪灯篭上に緑鮮やかな杜を形成、快い木陰をつくることであろ
う。
 それにしても市街地の山陽線以南にあって海面に映えた桜をはじ
め公共施設や古い家屋の改築などにともない年々大きな木が切り倒
されているだけに世界遺産の申請など視野にいれ、あらためて市の
木を中心にした将来に向けての緑化計画がもとめられている。


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