山陽日日新聞ロゴ 2002年3月20日(水)
ミニパルコ・時
 イギリス人元捕虜ら一行が参加
 
未来へつなぐ日英友好
  時計台とモニュメントが除幕
除幕式の様子
 向島町は町制施行50周年を記念して「時」をテーマにした公園
を東富浜、街路川尻小歌島線に整備すると共に過去と未来をつなぐ
野外時計台を製作、時計台と一体となり民間団体が日英友好のシン
ボルのモニュメントを設置、その除幕式が19日午前9時からおこ
なわれた。
 英国から和解と巡礼の旅の一行24人、町民らが見守るなか杉原
町長、新田議長らがユニークな野外時計台を、英国一行の団長恵子
ホームズさん、第二次世界大戦、向島紡績で捕虜生活をおくったア
ルフレッド・カーターさん、向島キリスト教会の南沢満雄牧師、鈴
木荘六さんが日英友好モニュメントを除幕。
 尾道消防音楽隊が日本、イギリスの国歌を演奏、このあと日英同
盟100年を記念してブナ科の落葉樹イングリシュ・オークの苗木
を杉原町長、新田議長、サイモン・ブラウン英国大使館二等書記官、
鎌田康彦外務省欧州局事務官の4人が植えた。
 中央小4年生92人の児童が「君とぼくの間に」を合唱、美しい
ハーモニーがこだましていた。
 主催者を代表して杉原町長が「未来へのメッセージをこめたシン
ボルとしてミニパルコ・時を作った、皆さんに親しんでいただきた
い」と挨拶。
 サイモン書記官は「英国が一層強い絆で結ばれるよう、このオー
クを大切に育ててください」とお祝いの言葉をのべた。
 カーターさんは「世界平和のため、戦友のため素晴らしい記念碑
を建てていただき心から感謝しています。今、向島紡績で働いてい
た頃を思い出します。沢山ではないが良いこともあり、皆さんに感
謝しています」と57年振りに訪れた捕虜生活の地での思い出を語
っていた。
 林原勝彦教育長が平和を祈念したお礼の言葉をのべ閉幕した。
 英国からの一行は18日、カーターさんが働いていた日立造船向
島工場や戦没者23人の名が刻み込まれたプレートが取り付けられ
ている向島紡績を見て回り、夜はグリーンヒルホテル尾道での歓迎
夕食会にのぞんだ。
 [写真は完成したミニパルコ・時(上)とスピーチする元捕虜の
カーターさん]。


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転載責任者メモ:下の写真の遠くには"対岸"の尾道、千光寺山が
        見えています。ということで、尾道から駅前渡船で
        渡ればすぐのところにあるわけですね。