山陽日日新聞ロゴ 2002年1月25日(金)
「家庭画報」2月号
 美しいカラー写真で「陽春のしまなみ海道へ」
  しまなみ尾道を23頁の大特集
   多島美の由来など地元民が再認識
家庭画報の一部
 女性向けのグレードの高い月刊雑誌として知られている「家庭画
報」(世界文化社発行)の2月号で、「尾道から瀬戸内の島巡り−
陽春のしまなみ海道へ」が、全ページカラー写真をふんだんに使っ
て23頁も大特集されている。
 「・・この道は歴史の道であり、花の道であり、果物の道であり、
味の道・・」旅ごころをくすぐる魅力にあふれ、瀬戸内の自然美を
前にして、誰もが心を奪われることでしょう−というのが『陽春の
しまなみ海道へ』のイントロ。
 作家・高樹のぶ子さんが行く母と娘の3人旅が「尾道逍遙」。写
真が「西国寺の石段」、「千光寺公園の坂道」、「天寧寺裏の小径」
と「御袖天満宮の石段」。尾道の代表的な坂道・石段の写真が美し
い。
 「国宝・重文の名刹を訪ねる」では、「西国屈指の古刹・浄土寺」、
「幸せを呼ぶ西国寺山門の大草履」、「三重の塔が美しい天寧寺」
と「持光寺でにぎり仏を楽しむ」の合計6枚の写真。
 「尾道随一の"心地のよい宿"で泊まる」で、建物3枚と料理3枚
の写真で西山別館。
 「林芙美子ゆかりの文学記念室」と「尾道水道と瀬戸内の島影」
に「浄土寺山門前から尾道大橋を眺む」ページから「しまなみ海道
への出発点」が始まる。
 ここまでが「美しい、癒しの尾道」で、この次がこの特集のユニ
ークさ。『瀬戸内海の美しさは、大小の島々があまた浮かび、海が
いろいろな表情を見せてくれるところでしょう。島にも海にも、瀬
戸内海らしいかたちがあり、それにふさわしい名前がつけられてい
ます』と、八重子島、大角豆島、京の小島、古城島、三ツ子島、鶴
島・亀島、百貫島、瓢箪島、鶏小島の9島を由来をつけて紹介。
 さらに「瀬戸」と「灘」の大きな2枚の写真が"絶品"。「架橋美
術館」とこの多島美は『世界遺産』に恥じないと、この大特集が我
々に逆に教えてくれている。
 「やわらかな光溢るる、しまなみ海道を往く−−瀬戸内礼賛」か
ら「しまなみ海道」のマップ。
 沿線に移り「穏やかな面差しの石仏たちが旅人をやさしく迎えて
くれる〜因島」。「橋なき島々、三原を結ぶ海の要衝にて潮の調べ
に耳を傾ける〜生口島」。「"神宿る島"の大いなる社にて居ずまい
を正し、旅の無事を願う〜大三島」。
 「明け行く船折瀬戸を高台より眺め、姿あらわす島影に心打たれ
る〜大島」。「四国今治へと誘う風が頬をなでる山頂の展望台より
海峡の大橋を眺める〜来島海峡」で完。
 ゆったりとしたページの進行。大きくて美しい写真。しまなみ海
道へ入るまでに「尾道」をまず十分に紹介して、という知り尽くし
た企画と心配りが何よりも嬉しい。
 「尾道」から、お願いしてもこれほどの企画は無理。撮影が梅木
則明氏、文が伊藤雅人氏に『最敬礼』。


転載責任者メモ:「ラーメン」も「大林監督」も登場しない今回の特集。
        勿論それらも大好きな私ですが、逆にそれらに興味の
        ない人には面白くない町なのかと言えばとんでもない。
        美しい海と町の風景を見て地元の方と触れ合い、歴史
        に思いを馳せる、、いや単にボーっと海を観ていても
        いい、そんな尾道の魅力の多面性を久し振りに思い出
        させてくれる特集だと思いました。
        


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