山陽日日新聞ロゴ 2001年12月28日(金)
迎春の準備ととのう
 千光寺で梵鐘と鐘楼の煤払い
千光寺驚音楼の清掃と通過するロープウエイ
 2002年の幕開けを5日後に控えた27日、中国観音霊場第十
番札所の東土堂町、真言宗千光寺で、梵鐘と鐘楼「驚音楼」の煤払
いが行われ、大晦日深夜から撞き始める除夜の鐘の準備が整った。
 同朝10時から鐘楼前に祭壇が設けられ、壇信徒ら15人が参加、
多田住職を導師に般若心経をあげ、全員焼香したあと住職家族らも
加わり、竹箒で鐘楼や鐘に溜まった1年分の塵や埃を払い、雑巾で
丁寧に拭き浄め、周辺を清掃。副住職の長女(5才)も手箒でお手
伝いし、可愛らしい割烹着姿に祖父の多田住職ら目を細めていた。
 里謡に「音に名高い千光寺の鐘は一里聞こえて二里ひびく」と歌
われた同寺の鐘は、約3百年前から刻の鐘として撞きはじめられ、
千光寺山(標高136.9m)の山頂近くにあって明治23年、竜宮づく
りの鐘楼が建て替えられ、その美しさが玉の岩とともに観光都のシ
ンボルとして定着。文豪志賀直哉の「暗夜行路」やアララギ派歌人
中村憲吉の作品にも登場、NHKテレビ「ゆく年、くる年」などテ
レビやラジオ番組にもたびたび紹介され、環境庁選定の「日本の音
風景百選」にも選ばれた。
 除夜の鐘は、31日午後10時ごろから先着順に鐘をつく整理券
が配られ、11時からお経をあげたあと撞きはじめ、零時までに百
打を、このあと8打を撞き終え、百八の煩悩を除去して新しい年を
迎える。
 鐘をついた参詣者には午年の福土鈴とミカンを進呈。また終了後、
秘仏の本尊千手観音菩薩を開帳し初祈祷を行う。参拝者にお守りや
破魔矢、福寄せ、絵馬など用意している。日の出が早い観光名所と
して大晦日から三が日にかけ約10万人の参拝が見込まれている。
 多田住職は「今年は景気の低迷に国際テロ事件など大変な年でし
た。来年こそ平和な良い年になるよう祈念しました」と話していた。


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